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[一言]
お久しぶりです、大本営です。
フリーの立場にはなりましたが、第四回サークル・シエスタ様の作品を拝見させてもらっています。

他の方も挙げられていましたが、ストーリーが巧くまとめられている作品だと思いました。
イキルメーターで描かれている世界はディストピアだと思いますが、ジョージ・オーウェル氏の1984に再注目されている昨今、時勢にマッチした作品を描いている点も僕は評価しますね。
「生きる」というテーマから描かれる作品は割と予想できるのですが、そういった意味でも予想を上回ってんもよかったかと。

良い点を上げれば切りがないですが、一点だけ気になった個所を指摘させて下さい。

>『奴らは』医者か弁護士か、あるいは公務員と相場が決まっている。
>給料がいい上に、何より「人に感謝される」職業に就いているのだから。

前の文章と段落分けがされていることもあり、『奴らは』がなにを指し示しているのか、直ぐには分かりにくいのです。勿論、前後の文章を読めばかかるのですが、前後の文章を読まなければ分かりにくいというのは、些か首を捻ります。
僕ならば、こんな感じにします。

>奴ら、そう奴らだ。
>普通に仕事をこなすだけで感謝されていやがる奴らはと言えば、医者か弁護士か。あるいは公務員と相場が決まっている

僕だったらこんな感じにしますね。

この個所では、他にも首を捻る点があります。
それは、公務員が本当に感謝される職業なのか? という点。
消防士は兎も角、自衛官に感謝する人はどれだけいるでしょう。同様に、警察官に感謝する人もどれだけいるのか。
役所で手続きをしたとき感謝するでしょうか。
僕はしません。
公務員といえば公僕と思われがちであり、結果、仕事をして当然と思われるのではないかと。
とはいえ消防士は別ですので、一概に公務員は感謝されない職業だとは申しません。
公務員=感謝される職業という定義には引っ掛かったので御指摘させて下さい。

矢上 弓美様の、今後の更なる御活躍を期待しております。
では、では。
  • 投稿者: 大本営
  • 男性
  • 2017年 02月18日 21時59分
読んでいただきありがとうございます。そして、返信が遅くなってしまい、申し訳ありません。

恥ずかしながら、SF作品は不勉強なもので、ジョージ・オーウェル氏の作品は存じ上げず……。ですが、機会がありましたら手に取って見たいと思います(^^)
過分なお褒めの言葉、大変恐縮です。励みになります。

ご指摘いただいた点ですが、大本営さまのおっしゃる通りだと思います。文章に関しては再度推敲し、適切な表現を模索したいと考えております。
また公務員という職業に関する下りですが、自分が公的サービス(特に育児関連の)を受けるようになり、それに携わる方々に感謝の念を抱くようになりました。なので、県や市の職員の皆さんを公僕とは捉えておりませんでした。
ですが、作中の主人公は二十代の男性、またあまり恵まれない環境にあることから、公務員に感謝の念を抱けるか、という大本営さまのご指摘はごもっともだと思います。改稿の際、訂正いたします。

最後に、感想を寄せていただき、ありがとうございましたm(_ _)m
[一言]
人の感情を数値化、あるいは視覚化すると、途端に本来の目的から逸れるという、モデルケースのようでした。
あながち非現実的でもないところがゾッとします。

そんな近未来の舞台でありながら、主人公はしがない保険屋。
奇妙なちぐはぐさが物語に味わいを生み出していると思います。

私が穿ちすぎなんですが、吉野がポイント欲しさにストーカーをわざと刺激し、刺された佐倉を看護して感謝されるようにしようとしているのでは……などと、ゲスの勘ぐりをしてしまいました(笑)すみません……。
読んでいただきありがとうございます。

昔の人が想像していた今の時代は、とても未来的で発展したものだろうと思います。でも、記述は発展しながらも、生活や人間はほとんど変わってないんですよね。そんなことを思いながら書きました。
読者の方に勘繰って(笑)いただけたのでしたら、本望です。
感想を寄せていただき、ありがとうございましたm(_ _)m
[一言]
イキルポイント、恐ろしいですね。
表向きはより良き社会の為に……みたいな感じですが、人々の生活も心も荒廃させていってるだけですものね。

ラスト、ドキドキとしました。
佐倉はポイント欲しさで献身したのではなく、心からのことで、あのラスト本望だったのでしょう。
でも、自分も吉野にポイントを送っていて、しかもそれが彼女よりも多いところなんて、ああ~なんてことと滑稽にも見えて。それでも、感謝を送りながら逝けて幸せなのかなとも思ったり……。
吉野はどう思ってたんでしょうね。なんだか、増えるポイントにニヤついていそういで……怖い><

とても面白い作品でした!

読んでいただきありがとうございます。

結局のところ、やっぱり目に見えるものに人間は左右されがちなのかな、と思います。
佐倉も吉野も、それに流され、人生は大きく変わってしまいました。
吉野はニヤついていたかもしれませんし、あるいは純粋に悲しんでいたかもしれません。どちらだろうか、と読者の方に想像していただければ幸いです(^^)
感想を寄せていただき、ありがとうございましたm(_ _)m
[一言]
ドキドキ、ハラハラさせられました。主人公がどこでどんな風に落とされるのかと。想像以上のバットエンドでした。佐倉は感謝されているだろうな、そこからどう結末を迎えるのか。読者に想像させながら読ませる。短編の醍醐味を味わうことが出来ました。
  • 投稿者: 日向 ナツ
  • 女性
  • 2016年 12月14日 12時51分
読んでいただきありがとうございます。

短編の醍醐味とのお言葉、大変嬉しく思います。
荒廃した社会でギリギリに生きる佐倉は、どこか現代に生きる人間にも通じるものがあるのではないかな、と思いながら書かせていただきました。
感想を寄せていただき、ありがとうございましたm(_ _)m
[良い点]
とても面白く、夢中で読みました。
主人公の心情が細やかに描かれていて、引き込まれました。
近い未来、本当に起こりそうなリアルさも感じます。
“イキルポイント”導入による貧富の差。
「監視モニター法」は制定前からの権力者・富裕層に有利なように作られたのだな、とふと思いました。

AIに犯罪防止効果があるというのは建前で、実際ストーカー被害が出ているので管理しきれていない問題が浮き彫りになっているのも良かったです。
[一言]
働くことで得られる収入とは別に、“イキルポイント”がお金に換算される・・・。ちょっと想像してみましたが、これは金儲けのための偽善者がわんさか増えるのでは?と腐敗した社会が思い浮かびました。
佐倉と吉野に起こった事はほんの一例で、他にもたくさん弊害が出ているだろうと、つい考えてしまいます。

ポイントで人の好意が見えるのは、最初のうちは良いかもしれませんが、そのうち争いの種になりそうですね。
なかなか深い問題を孕むお話だな、と思いました。さすがです。

読みながら、佐倉も吉野にポイントを送っているだろうと思っていましたが、本人がそれに気付いていないのがまた良かったです。(違っていたらごめんなさい)

最後の二行には唸らされました。
吉野のほうはどんな気持ちだったのでしょう? すごく気になりました。

このお話、ドラマで観てみたいですね。本当に面白かったです。
読ませていただき、ありがとうございました。
  • 投稿者: 退会済み
  • 2016年 12月12日 16時06分
管理
読んでいただきありがとうございました。

人の良心を信じたいですが、多分、なかなかそうはいかないのでしょうね。と、書いてる作者本人も寂しくなってきました(笑)
佐倉本人は自分が感じた感謝について、全く無自覚です。そして、気づかないまま、あのような結末に至ってしまいました。
吉野が最後、どのような想いを抱いたのか。純粋な感謝と哀しみか、それともやっぱり欲望や邪な雑念にとらわれてしまうのか、読者のご想像にお任せしたいと思います。
感想を寄せていただき、ありがとうございましたm(_ _)m
[一言]
感謝とは?
それを考えさせられました。

見返りのために、何かをする。
そんな偽善だらけの中でも、本当に必要だと思えるものを見つけることができた幸せ。
それでも、やはりちらつく『イキルポイント』

真実の『感謝』は、この世界では見つからないのかなっと、ちょっとセンチな気分になりました。
  • 投稿者: 退会済み
  • 2016年 12月08日 21時27分
管理
読んでいただきありがとうございます。

あまり明るいお話でなくてすみません(><)
可視化され、分かりやすくなっても、それは純粋なものには結びつかず、人々の心をより荒廃させるものになってしまいました。
感想を寄せていただきありがとうございましたm(_ _)m
[良い点]
面白かったです。
「イキルポイント」を導入された近未来が、予想できないほど壊れているのに納得しました。
AIの導入で追いつめられたゆくヒト達など、この「なろう」でこの作品が読めるとは思わなかったです。

[一言]
ラストに「市に還元されます」とあるので、もらった「私」は市の関係者ですよね。
「私」の立場を明確にした方がもっとこの作品のラストが締まる気がしました。
役職を出さなくても「これで道路を補修できる」とかひと言でいいんです。今のままではちょっと(私の読み不足かも知れませんが)わかりにくいかなと思いました。

読ませていただきありがとうございました。
  • 投稿者: 古都ノ葉
  • 女性
  • 2016年 12月08日 17時39分
読んでいただきありがとうございます。

お褒めの言葉、大変嬉しく思います(〃ω〃)
治安や生活改善のためのものが、逆に人々の心を荒らしていってしまう未来を描いてみました。

吉野は市とは無関係の、一市民です。もしかしたらラストが曖昧だったせいで、読み手の方々には混乱を招いてしまったかもしれません(><)
富める者はさらに富み、貧しい者はさらに貧しくなっていく。そして、市(国)は無慈悲にも機械的に処理していく──。そんなディストピアを描きたかったのです。

ご指摘の点は、読者の方に伝わりやすいよう、後ほど改稿したく思います。
感想を寄せていただきありがとうございましたm(_ _)m
[良い点]
狡猾な詐欺ですね?
『つつもたせ』とでもいえばよいのか。

星新一の書く世界が、ちょうどこのような世界だと思います。
意味のないものに価値を与え、それを指標に人物評価される。
現在でも、経済という意味のないものに振り回されていますから、否定したくてできない面白さがあります。
[一言]
まずは骨髄反射の感想でした。

読んでいただきありがとうございます。

詐欺……というよりは、結果的に吉野が美味しい思いをした形になってしまいました(笑)
吉野も佐倉に感謝はしていましたが、一方で佐倉も吉野に感謝していたのです。

星新一先生の作品は、お恥ずかしい話ですがあまり読んだことがないのです。
創作を始めるまでは、ショートショートの魅力や難しさに気づかなかったんですよね。長編小説ばかりが素晴らしく見えていました。一度じっくり読んでみたいと思います。
感想を寄せていただき、ありがとうございましたm(_ _)m
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