感想一覧

▽感想を書く
感想絞り込み
全て表示
[良い点]
激情や心傷といった人間の複雑怪奇な心理をとても丁寧に描いた作品だと思いました。
しかし慎治や亨、蒼馬先生が自らが当事者の出来事に対面する際の心情はつぶさに描かれているのに対して、蒼依はそれとなく匂わせつつも関わる人全てに献身性を見せていたように思えたので、彼女が失踪する結末に驚かされました。
そうして彼女の心の闇の一かけらに触れたところで、改めて慎治が描いた絵画を思い返すと才能が類稀なものなのだと痛感します。
慎治の懊悩は果てしなく理解しきれない部分もありましたが、最終的に生き生きとした姿が見られて嬉しい気持ちにもなりました。
今後の活動を応援しております。
とても丁寧なご感想をいただくことができてとても感激しております。貴方のご指摘通り蒼依の失踪は、確かに意外な行動だったかも知れません。普通なら亮と結ばれてもおかしくはありませんでした。しかし、蒼依という女性は、どこかまだ本当に生きてはいないようなイメージを与えるのです。確かにそういう面が実際にあるのです。彼女は、どこかおとぎ話にでも出て来そうな、いわばただ彼を導くためだけに現れた何かの化身のようにも思えるからです。実際、慎治はそういうことを最後に仄めかしております。これは決して最初からそういう意図で書いたわけではありませんが、今思えばおそらくそこに自分の限界があったのかも知れません。しかし、私は蒼依という女性のイメージは嫌いではありませんし、とても気に入ってはいるのです。そこで私の次の課題としては、やはり蒼依という肉体のない化身を何としてでも実体のある存在にする必要が出来てくるわけです。大地の上に咲く、かよわい一輪の名もない花でありながら、その存在を誰もが納得できるような姿に描かねばならないのです。今「小説家になろう」で連載しているのですが、そのことが一つのテーマになるはずです。もちろん成功するかどうかは分かりません。しかし、何とか枯れないよう心を込めて、その花を育てていかなければなりません。
  • 吉田 和司
  • 2020年 04月12日 10時40分
[一言]
破片の旋律がすごい
  • 投稿者: Jasonn
  • 23歳~29歳 男性
  • 2017年 03月11日 08時25分
読んでいただきありがとうございます。うれしさの混じった驚きとともに、あなたのコメントを読みました。もうしばらく続きますが、また、気が向いたらお立ち寄り下さい。ありがとう。
  • 吉田 和司
  • 2017年 03月12日 12時22分
↑ページトップへ