感想一覧

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[良い点]
誰でも読みやすい、平易な語り口。テーマを語り切る筆力。
[一言]
この主人公はなんてまともな人だろう。
この人なら、当座のお金を工面するだけで這い上がれそう、なので当座を助けて欲しい。
お金がないとほんとうに腹いっぱいは食べられないんですよね。
架空の人物ではありますが、彼の栄養状態が改善され、普通の生活に戻れるように、心まで病まないようにと思います。

現実の私はこの先も共に溺れるのが恐ろしく、現実では何もできないばかりか、避けて通るでしょう。けれど、間違いなくこの作品で訴えられました。
みかんこさま、いらっしゃいませw

過分なお言葉をいただいて恐縮です。

感想を読みながら、この小説の主人公はまともだからこそここまで追い詰められたのかな、という気がしました。ずるくうまく立ち回れたら、こんなふうにはならなかったのかもしれないなと。

誰にでも自分の暮らしがあるので、こうしたことを避けて通るのはごく当たり前のことです。ですが、心の片隅に気にかけておいていただければうれしいです。

感想を送っていただいてありがとうございました!

[一言]
読ませていただきました。このサイトは以前から閲覧していましたが、感想を書くために登録しました。

作者様が取り上げている通り、私もワーキングプア、ホームレス問題は現代日本の抱える大きな問題だと捉えています。
それらの影に隠れた「人と人との繋がりの希薄さ」や「他人を尊重することができない」こと。
「多様性を許容することの欠如」「格差の拡大」「経歴や年齢、性別の違いによる対立感」など、改善しなければならない問題が溢れているように感じています。

一方で、いわゆる弱者による「助力の強要」のようなものも近ごろ気になります。
先の大震災の被災者の方
や医療福祉を必要としているご老人や障害を持つ方、病人怪我人やそれに低所得労働者の方々。
それらの人々が訴える「改善が必要な事態」は取り組むべき問題だと思います。
しかし、あえて悪い言い方をすれば「お客様気分」のような人が一定数いるのも事実ではないでしょうか。
生活に余裕のある人は現状を変えようと苦しむ人を優先して助け、余裕のない人は自分を見つめ直し生活を改善していく。
社会がそういった方向へ向かうのが理想なのですが…。

私も何か一つ間違えば作中の「俺」になる一人です。
ですが、上記の問題は社会的弱者を救済すればそれで良いという単純なものではないように思います。
 長心ノストさま、いらっしゃいませw

 ひと言でいえば、日本の社会が壊れてしまいました。
 それが、すべてのおおもとの原因です。
 社会の破壊が、ワーキングプアの問題、人との繋がりが持てない、他人を他人として尊重できない、多様性を包摂することの欠如……といったさまざまな現象面にあらわれています。社会が壊れているので、明日、誰が「俺」になってもおかしくありません。

 もちろん、今困っている人を助けることは大切ですが、書かれておられるとおり、社会的弱者を救済すればそれでよいかといえば、そうではありません。
 大切なのは、真面目に働いて真面目に暮すごく普通の人々が安心して暮せる社会を作ることです。そんな社会ではワーキングプワなど、認められないことになります。そうすれば「俺」のような人も徐々に減るはずです。
 
「お客様気分」というか、「受け身」の人はいつの時代でもいるでしょうね。それはしかたのないことかもしれません。ですが、大多数の人はやはり自分のことは自分でできるようになりたいのではないでしょうか? もしかしたら、もう人生に疲れ切っていて最初は援助を受けるだけになっている人もいるかもしれません。ですが、そんな人も、すこしずつ癒されれば、心がしっかりしてきて、自分のことを自分できちんとやりたくなるものだと思います。
 この点は人間の良い点にかけるしかないのでしょうね。

 感想を送っていただいて、ありがとうございました!

[一言]
初めまして。
どこをどう辿ってか、この作品に辿り着きました。
中学からずっと仲の良い友人が、まさにこんな状態です。既視感を憶えたのはそのせいでしょう。
彼は高校の時に、たったひとりの肉親である父親が蒸発し、中退を余儀なくされました。
建築関係の仕事に就きましたが、景気の悪化によりクビに。その後、職を転々とし、現在は派遣社員しか生きる道がありません。
作中の主人公のように、仕事がようやく軌道に乗りかけた頃に職を失うという繰り返しです。
ぼくも彼のことはずいぶん助けてきたつもりです。
失職中、「何か欲しいものはあるか」という問いかけに、「腹一杯メシが食いたい」と言われたときには、どうしてこの日本で飢えに苦しんでいる人がいるんだと憤ったものです。
住む場所がなくなったときは家に泊めたし、一度はぼくが働いていた会社に、正社員として雇ってもらいました。

でも、酷な言い方ですが、こういう状態になってしまうのは自業自得の部分もあるんです。
彼はどこに行っても「人付き合いが出来ない人」、「仕事が出来ない人」だったし、ぼくが紹介して入った会社も、架空売り上げがばれてクビになりました。また、次に入った会社でも同じ事をやってクビになっているんです。
景気が悪い、政治が悪い。一度転げ落ちたら、中々這い上がれないという意味では確かにそうでしょう。
でも、一番悪いのは自分自身だと思います。「好きでこうなったわけじゃない」と言いますが、ぼくから言わせれば「なるべくしてなった」としか思えません。やり直すチャンスは、いくらでもあったはずですから。

もちろん、人生の数だけ理由はあると思います。本当に、どうしようもなくそうなってしまった人もいるでしょう。
「みんながみんな、仕事ができる人ばかりではない」のですから、誰もが安心して暮らせる受け皿を作る必要もあります。
それでも、あえて問いたい。「本当に、自分に非はないのか。全部社会が悪いのか」と。
いつぞやの派遣村でも、一時金の二万円をもらってパチンコに行った輩がいるそうですね。大いに甘えがあるように思えて仕方ありません。

友人とは、今も付き合いがあります。身近な問題として、また、決して人ごとではない話として、深く考えさせられました。
  • 投稿者: 退会済み
  • 30歳~39歳 男性
  • 2012年 01月04日 20時56分
管理
 矢岳さま、いらっしゃいませw

 なかには、矢岳さまの友人のかたのように、いろいろと理由はあるにせよ、ちょっと「頼りない」人もいると思います。(ごめんなさい)。そんな人のフォローをするのはさぞ大変でしょう。派遣村のお金――みなさんから集めた浄財をパチンコに使ってしまうようなけしからん人もいるかもしれません。(ただし、この報道は反派遣村のプロパガンダの匂いがします)。

 とはいえ、大部分は真面目な人たちです。
 個人では背負いきれない問題――つまり社会全体で受け止めるべき問題を、自分のせいとして受け止めている真面目な人たちです。人間として扱われず、物扱いされるとわかっていても、それでも働く場所を求めている人たちです。
 自分に非のない人なんて、誰もいません。
 どうか、社会の大きな枠組みを見てください。
 弱いものいじめをしておいて、開き直って自己正当化しているのが今の世の中です。
 弱いものいじめをしなければ、次にいじめられるのは自分だから。
 もちろん、この背景にはそれが当たり前であるかのような意見をテレビや新聞で述べて、人々をけしかけている連中がいます。いちばん悪いのは彼らです。

 もっとも、僕自身もこのシステムに絡め取られていて身動きできない状態にあります。今働いている職場では、僕の部下を切るようにと上から求められることもあります。真面目に働いている人間の職を平気で奪い取ろうとする輩の気がしれません。深い憤りを覚えます。ですが、自分の手でかばえる範囲は出来る限りかばおうと決めています。僕自身に権限があるわけではないので、どこまでできるかは非常に心もとないですが。

 いろいろ考えていただけたようで書いた甲斐がありました。
 感想を送っていただき、ありがとうございました!

[一言]
 この小説を読んで、自分の境遇を考えました。
 まだ、実家を頼れますが、運転免許もなく、田舎で仕事もありません。
 数年先より、契約更新時の三ヶ月先のこと考えるのが精一杯です。
 こうなると、犯罪することも、自殺する勇気もないので。安楽死の薬があると便利だと思ってしまいます。
 外国人に対する福祉保障(子供手当てなど)より自国民のことを考えてくれないのでしょうか?
  • 投稿者: 玖堂いずみ
  • 30歳~39歳 女性
  • 2010年 10月03日 20時37分
 こんにちは。
 読んでいただいてありがとうございます。
 契約が更新されるかどうかという不安は僕もよくわかります。

 残念ながら、現在の日本政府は自国民を切り捨てる政策を実行していますので、政府をあてにすることはむずかしいです。小沢一郎は自国民の生活が成り立つようにするための政策やプランを持っていますが、先の民主党代表戦において、大手マスコミを含めた既得権益を守ろうとするグループに破れてしまいました。「政治と金」というデマを流されてしまったのですね。当分、厳しい状況が続きそうです。

 自分のことは自分で守らなくてはなりません。とはいえ、自分ひとりでは自分を守ることはできません。
「もやい」という名の団体が、ワーキングプワ等の相談に応じてくれます。ここは「派遣村」で有名になった団体ですが、かなりいい活動をされているので信頼できると思います。困ったことがあれば、ここへ相談してみてください。
http://www.moyai.net/
 もし「もやい」様で解決できないことであれば、他の労働・福祉関連団体を紹介してくれるはずです。専門家のサポートを得れば、自分を守りやすくなります。ただ、彼らがなんでもやってくれるわけではありません。問題を解決するのはご自身です。それだけは忘れないでください。

 厳しい時代ですが、希望はあなたのすぐそばにあります。
 玖堂さまご自身でもなにかできることはあるはずです。もしよければ、それを考えてすこしだけ試してみていただけませんか。他の感想のお返事にも書いたことですが、一人ひとりが少しずつなにかをすれば、きっと世の中もよくなると信じています。

 感想を送っていただいて、ありがとうございました!
[一言]
 色々な部分で自分と重なる部分があり、考えさせられました。
 私と妻は様々な事情から、子供がありながらもこの主人公と同じ状況になりかけましたが、それは親しい方々からの援助で何とか乗り切りました。
 アウトローな生き方を知る私としては、「金を稼ぐ方法はひとつじゃない」と言えますが、それはそういう方法を知っているからなのでしょうね。
 そういうことを発信していくことも必要なのではないか、不意にそう思ってしまいました。
 色々なことを考えさせられました。
 ありがとうございました。
  • 投稿者: 退会済み
  • 2010年 10月02日 22時08分
管理
 無言ダンテさま、いらっしゃいませw

 読んでいただいて、ありがとうございます。
 この作品は、仕事の契約が切れ、彼女とも別れ、蓄えはあることはあるけど、物価の安い中国でもって三四月分、さてどうしようかと悩んでいた頃に書きました。

 つらい体験をされたのですね。なんとかなってほんとうによかったです。奥様やお子さんがおられれば、なおさら大変だったと思います。
 人との絆のある方はいいのですが、主人公のように誰も手を差し伸べてくれる人がいないとなると、もうどうしようもなくなってしまいます。ごく普通に派遣や契約で働き続けてきた人は、その方法しか知りませんから、ほかにお金を稼ぐ方法といってもむずかしいでしょうね。

 無言ダンテさまとはたぶん同世代くらいだと思いますけど、子供の頃とは違い、ひどい世の中になってしまいました。多くの人が苦しんでします。ごく真面目に働いて、ごく真面目に暮している人たちです。彼らに罪はありません。かくいう僕も、契約が延長されず、次の仕事が見つからなければおしまいですから、あと何年生きられるだろうかとふと不安になることもあります。おそらく、こんな不安を持つ人は案外多いのではないでしょうか。

 僕ももういい歳ですから、なにかを訴えなくてはいけないと思い、こんなプレカリアート小説を書いてみました。もしよければ、負担にならない範囲でなにかをしてみていただけないでしょうか。一人ひとりが少しずつなにかをすれば、きっと世の中もよくなると信じています。

 いろんなことを考えていただけたようで、作者冥利に尽きます。
 感想を送っていただいて、ありがとうございました!


[良い点]
彼が抱えるリアルな苦痛が伝わってくる文章です。
あなたが実際に体験したことみたいに思えます。
[一言]
取り返しのつかない失敗や犯罪(強姦、殺人等)をしない限り、人はやり直す機会を与えられるべきだと思うんですよね、やっぱり。
でも中々自分のこと以外に気を回せる人間は少ないですよね。世の中光が当たっていない場所で苦しんでいる人間がたくさんいます。
この小説は考えるきっかけをくれるという点で素晴らしい。
  • 投稿者: 中原恵一
  • 男性
  • 2010年 02月25日 01時51分
 上口さん、いらっしゃいませ。
 それだけリアルに感じていただければ、作者冥利につきます。ありがとうございます。若い頃にドストエフスキーを読みこんだ成果を少しだけ出せたかな、と思います。

 やり直す機会というよりも、そもそもまともに生きていく機会すらないのが日本の現状なのではという気がします。
 この間、高校生の就職難の新聞記事やテレビの報道を見ましたが、ドキュメントに出ていた高校生は就職活動に疲れ果て「どうせ見つからないよ」とすっかりしょげこんでいました。もちろん、就職活動はきびしいものですが、気の毒ですよね。「しっかり仕事して、君も一人前になるんだ」と励まされるべきなのに、世の中から「お前はいらない」と言われたら、どれだけ傷つくでしょうか。

 私も自分が生きることで精一杯なのですが、すこしでもなにかの役に立てればと思います。

[一言]
泣きそうになりました。
日本にはホームレスや極貧者に食事の配給をする団体はないのでしょうか。何も訊かずに毛布と寝床を差し出してくれるシェルターはないのでしょうか。もしあったとしても、そこへ行くだけの交通費もないのですね。
困っている人たちに手を差し伸べてあげたいけど、汚れてやつれた外見しか見えない現実では、何をされるかわからないから、近づくどころか、目を合わすことも怖くてできない。
だから、こちらでは組織の整った公共団体や慈善団体に救済活動を任せて、市民は直接関わることなく、買い物の一部やポケットの小銭をその団体に寄付するわけなんですが。

母が東京で迷子になって(携帯のない時代)ホームレスの人たちに一夜世話になったことがあるそうです。季節的にはもう秋の終わり。
「優しい人たちだった。ダンボールや新聞紙はあったかいものなんだね」
と感激していました。
 米華悠希さん、いらっしゃいませ。
 そんな団体もあることはありますが、かなり限られています。どこにでもシェルターがあるのはキリスト教国の特徴ではないでしょうか(ほかの宗教でももちろんあるでしょうけど)。日本や中国にはそのようなシェルターを作るという考え方が希薄です。東洋文明と西洋文明の違いなのでしょうね。どんな形であれ、いざという時のシェルターは必要だと思うのですが。ちなみに、交番へ行けばたしか千円か二千円くらいの交通費なら貸してもらえるはずです。でも、警察はそんなことを広報しないので、知らない人がほとんどですよね。

 ホームレスの人は仕事にあぶれただけで、ほかの人と変わるところはないとボランティア活動をしている友人が言っていました。彼らだって同じ人間です。彼らも社会復帰したいという気持ちを持っています。世間の一員として認められたいわけです。苦労したぶんだけ、他人の痛みがわかるから、やさしいところがあるのだとも言っていました。米華さんのお母さまのように実際に彼らのやさしさに触れてみなければ、なかなか理解しにくいかもしれませんが。

 現状は厳しいですが、日本でも派遣村の問題の時に有名になった「もやい」という団体がいい活動をされているようです。そんな団体がすこしでも増えてくれればと願います。
[一言]
困っている方が沢山いらっしゃることは理解しているつもりです。
個人の責任より政策や国の責任が大きいことは明白です。

でも、これも言えるんじゃないかと思うのです。
――人間が易きに流れた結果現状がある、と。
誤解を受けそうだなあ。

田舎にいると、色んなものを都会に持っていかれちゃってると思うことがあります。山村に取り残されてるおじいちゃんやおばあちゃんはどうなっちゃうんだよ。
福祉業界は確かに人手不足です。給料安いです。

あんまり書くとどんどんダークになってしまうのでこのくらいにします。失礼しました。

  • 投稿者: 退会済み
  • 男性
  • 2010年 02月21日 23時02分
管理
 羽 衣石さん、いらっしゃいませ。

 田舎に住んでいる方ならではの視点だなと興味深く拝見しました。
 若者が田舎から都会(もしくは、仕事のあるところ)へ流れた結果、農村は崩壊し、若者は都会で職にあぶれたまま帰ってこない――いったい、誰が地域社会を守るんだと。

 ただ、農業ではとても食べていけない、地元でいちばん給料のいい勤め先は役所(つまり、これといった地場産業がなく民間に活力がない)という地域では、若い人が地元で就職したいと思ってもなかなかむずかしい情況があるのではないかと思います。地方の疲弊は今までの政策の結果ですので、やはり行政や政治家の責任を問わなければならないでしょうね。もちろん、日本はまがりなりにも民主主義の国ですので、そんな政治家を選挙で選んだのは誰だ? という話にもなってしまいますが、これは日本全体でいえることだと思います。「人間が易きに流れた結果現状がある」ということは、目先の金儲け(経済発展)ばかりを考えて、どんな社会を作るのかを真剣に考えなかった結果だと私は理解しています。

 福祉業界が人手不足なら、職にあぶれてしまった人たちを受け入れることはできないものでしょうか。山村のおじいちゃん、おばあちゃんも助かるし、失業者は職を得ることができるので、お互いにプラスになるのではないかと思います。実際問題としてクリアしなければならない課題が多々あるでしょうが、そのあたりはやはり地域住民、行政、政治のサポートが必要になるでしょうね。福祉事業所だけに課題をおしつけるのは、やはり間違いだと思います。
 住みやすい社会の仕組みが作れるようになるといいですね。
[一言]
これを読んで現在の日本、と言う事を考えさせられます。
人には様々な可能性があると言われますが、こう言った状況になる可能性もあると思います。
生きる事を否定せざるおえなくなると悲しいですよね。
  • 投稿者: 涼風桜花
  • 18歳~22歳 男性
  • 2010年 02月21日 21時33分
 感想を送っていただいてありがとうございます。
 いつの間にか、日本は人を追いつめる世の中になってしまいました。おっしゃるとおり、誰でもこの作品の「俺」になる可能性はありますし、現実にそうなっている方々がいます。そして、「俺」のように「自己責任」だと思い込まされて、自分を責め、自分を否定してしまうことになります(「俺」がそうなったのは、政府の失政によるもので、決して自己責任ではありません。この十数年、日本政府はホームレスを大量に生み出す政策をとりつづけたため、その犠牲者となったのです)。
 この作品が「人間にとってなにが大切なのか」ということを考えるきっかけになってくれれば幸いです。
[一言]
利用している最寄り駅で、そこで寝泊まりしているとおぼしきお婆さんを時折見かけます。

寒風の吹き抜ける自由通路の片隅で、小さく丸まっている彼女を見て、この作品と同じような事を想像して居ても立ってもいられない気持ちを抱きつつ、結局何もできないまま日常の雑事に追われている自分。情けないです。
 
思うばかりでなく何か行動を起さねばと痛切に感じました。ありがとうございました。
 感想を送っていただいてありがとうございます。
 私も雑事に紛れて、なにもしていない一人です。路上へ放り出された人だって同じ人間なのに、自分が生きるのに精一杯でなにもしない自分を恥じます。

 いろんな行動のしかたがあると思いますが、報われない人たちの気持ちをすくいとって文章として表現する――ここに文学の役割があるのではないかと思っています。今ではすたれた考え方かもしれませんが、もう一度この役割が見直されるべきではないでしょうか。報われない人たちの代弁者となって文章を通じて訴えかけることで世の中にすこしでも役立てばと思っています。どんなささやかなことでもいいので、代田さまなりの方法でぜひ行動を起こしてみてください。きっとなにかが変わるはずです。自分自身も、世の中も。やさしさの輪が広がればいいですね。
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