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作者の発想力に脱帽!

  • 投稿者: kana   [2017年 11月 13日 01時 29分]
現代人なら、誰もが一度は口にしたことがあるであろう、ジャンクフードの定番。ハンバーガー。

料理が面倒な時、小腹が空いた時、ハンバーガーは、私達の身近に溢れている。

しかし、小説を書く時、貴方はハンバーガーを小説にするだろうか。
否。いくら手軽に楽しめるハンバーガーと言えど、そんな者は居ないだろう。

しかしここ、なろうには居るのだ。
ハンバーガーが主人公の小説を書く“異端”が。

個性的な登場人物と言うクラウンと、男らしい主人公というヒールに、毎回付属する挿絵というパテ。
それだけでも旨いハンバーガー、そこに更に、主人公がハンバーガーという要素がぶちこまれている。
下手な作者であれば、素材の味を生かせずにつまらなくなるのだろう。
しかしこの作者は、しっかりと物語を作っているのだ。

この作品に少しでも興味を持ったならば、一章だけでも、読んでみては如何だろうか。
決して、損は無いはずだ。

「何故ハンバーガーw」そんな疑問が悔しいけど納得に変わっていく小説!

 一章完結記念!
 読むならこのタイミングだと思われます!

 ある一つの単語を禁止ワードに設定すれば普通の異世界転生と読み間違えるのではないかと思ってしまうくらいに王道の展開。

 そう――、


 主人公は「ハンバーガー」である


 ありがちな展開を連ねる物語。しかし、テンプレートな異世界転生の王道もハンバーガーが歩んだ途端、道は歪むし見える景色も大違い。

「っていうかそもそも食べ物であるハンバーガーに転生してどう話を進めるの……って何だかんだで進んでるーっ!?」

 こんな違和感の消失に一度振り返ったが最後、もうきっと何が普通とか分からなくなるでしょうね。

 読み進める内にハンバーガーを食べたくなるか、食べ物として認識できなくなるか……それは分かりませんが、少なくとも、


 ハンバーガーは主人公足り得る。

 この事実を見届けるだけでも十分価値のある作品ですよ!
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