イチオシレビュー一覧

▽レビューを書く

誠実であるとはなにか

  • 投稿者: 砂臥 環   [2024年 03月 10日 20時 23分]
まだ恋をしたことがない16歳のサビーナは、周囲の皆から愛情を受けながら不器用なりに一生懸命仕事をする女の子。

この『まだ恋をしたことがない』ってところが超重要!

周囲に翻弄されながらもサビーナは頑張って受け止め、自分なりになんとかしようとします。
悪く言えば、皆にいい顔をしようとして矛盾が生じる。

でも彼女が『不誠実な人間』というのは違います。
サビーナの場合、その若さや重要とした部分から思考がついていかない、断れない状況で押し付けられた……などなど。

皆が皆、自分の考えをハッキリと持ち、最適解を選べる訳では無い。

彼女が誠実なのは、そんな中でも自分が決めたたったひとつのことだけは守ろうとするところ。

サビーナは強くも賢くもなく、自分の心にすらなかなか気付けません。
だからこそ、その不器用なひたむきさに心が打たれます。

インスタントな恋愛モノに飽きた方、特にオススメです!

愛すること、幸せを願うことの難しさ

  • 投稿者: 星影さき   [2019年 04月 05日 17時 18分 ()]
明るくて少し抜けてて、不器用。
そんな普通のメイド、サビーナですが、兄からの頼まれ事により、運命が大きく変わっていきます。

事情を知ってしまったからにはもう、ただのメイドではいられない!!


ほのぼのからハラハラ、コミカルから切ないシーンまで楽しめるこの作品ですが、様々な恋や愛の形が色鮮やかに描かれています。

友や仲間を想う愛、忠誠や尊敬の愛、家族や故郷を想う愛。
そして、もちろん恋愛も。

ただ、そんな相手を想う心が、登場人物たちを惑わせ、苦しませていくのです。
サビーナたちの愛の行方は、ぜひ手にとってご覧ください。

きっとあなたも、切なくなるほどに胸を刺し、優しく心を温めてくれる人間らしい彼らの愛を、応援せずにはいられないはずですよ!

それぞれの愛の形が心に深く刻まれる、異世界ラブストーリー

  • 投稿者: 名木雪乃   [2018年 03月 14日 07時 44分 ()]
アンゼルード帝国の有力な貴族の屋敷にメイドとして仕えるサビーナは、いたって普通の女の子。
ある日、兄からとんでもないことを命じられます。
それは彼女を過酷な運命の扉へといざなう始まり。

一癖も二癖もあるご主人様や騎士たちに、振り回されながらも過ごす楽しく平和な日々。
初めての恋と果たさなければならない使命との間で、揺れ動くサビーナの想い。
無情にもその扉の開く時は、刻一刻と着実に迫っていたのです。


私は貴方を生かす役……!
作るクッキーは素朴な味でも、針を持つ手は不器用でも、貴方を守り幸せにするためなら何でもします。
重い剣だって振り下ろしてみせましょう!


サビーナの決意は固く、彼女と登場人物たちが見せる、それぞれの愛の形は果てしないほどせつなく、その言動に心が揺さぶられます。

サビーナが真の愛と幸せをその手に掴むことができたかどうかは、ぜひご自身でお確かめになって下さい。

↑ページトップへ