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手紙という新たな表現手法に脱帽です。この作品は素晴らしいだけじゃない。笑いと、笑顔で溺れます。

  • 投稿者: 菅康   [2017年 05月 24日 00時 59分]
手紙という手法を使った小説を初めて読みました。
これこそが、まさに完璧な一人称で間接的な対話が斬新です。

目から鱗は落ちませんが。これがあったかと叫びました。

相互の直接対話を行わずに、自分の主張だけを一方的に言う。言いたい事を言い尽くす。
なんて傲慢なのでしょうか?

そして、それぞれの話で、手紙の書き手が入れ替わることで起こる一方的なバトン。
それらがリレーのように、主義、主観、本音をぶつけ合う。

醜い人間の本心がさらけ出される。
心の弱い立場の本音が迸る。そこに作品の楽しさがあるように思いました。

これは、本当によく考えられた物語だと感心致します。
皆様にも、ぜひ読んでいただきたい。
もっと盛り上がって欲しい。そんな気持ちが生まれます。

最後に一言、
この話が私は大好きです。そして、願わくば、この物語を好きになって欲しい。どうぞ1度、開いて魅いられてください。
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