イチオシレビュー一覧

∀・)文学っ娘“みーちゃん”のお話です。自分探しに奮闘する一人の女性の話と言い替えてもいいかもしれません。

∀・)読書家だけど、それ故に不器用になってしまっている“みーちゃん”がどこか愛おしく思えてしまうのが何とも不思議でしかたない。人間らしくないようで実はすごく人間らしい。それが文学という形で見事に表現されている。いやはや凄い作品です。

∀・)さて自分は自分の良き理解者たりうるのか？

∀・)答えは彼女が悩みぬいたその先にあります。よろしゅう。

　ストーリー自体は内気なＯＬが、ちょっとした日常を通して変化する内容……
しかし心理描写が丹念に描かれ、その変遷を追うだけで読み応えを得られます。

　ふとした事で揺れ動く主人公の感情だけでなく同僚との出来事も織り交ぜられ
華やかな要素も見せつつ文が綴られて行く為、ライトな気分で読めそうな感触。

　血に関する表現が出て来ると主人公の胸中が大きく動いてるのも印象深い……
そして終盤では血が直接的な意味合いで出て来る展開に……

　止まっていたものが熱を帯びて動き出す……そんな感覚を味わえる作品です。