イチオシレビュー一覧

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科学好きには本当に堪らなかった

  • 投稿者: M. Y.   [2021年 07月 23日 03時 41分]
一つ一つの展開があまりに衝撃的で、もう放心状態です、ええ。

まず一つの懺悔なのですが、この小説を読み始めた時、「あぁ…… 魔法か……」と少し残念に思っていました。
ファンタジー作品に苦手意識を持つ自分は、魔法=ファンタジーという固定観念に囚われ、始めは渋々と読んでいました。

ところが読み進めるとどうでしょうか?
読み始めの頃の自分を殴りたいと思ったのは久々です。
我々人類も辿り着く可能性のある極地、何より狂った世界。瞬く間に魅了されました。

『新人類史』という巨大な物語を経て、まさに私達の過去を、そして未来を見ている気がしました。
今、まさに、この”観察対象”を生きているではありませんか。
醜いこの世界も、少し美しく感じました。

そして終盤……尊い!!尊すぎる!!
「末永くお幸せに」がこれほど似合う状況はないと断言しましょう。

心を動かされた作品として、一生忘れないと思います。

白の少女は見守り続ける

世界は廻る
例え人々がいなくなったとしても
人々は飽きる
例え神の如き力を持ったとしても
白き少女は見通す
例え目の前で命の灯火が消えたとしても
人々は祈る
例えそれが神でなくても
人々は恨む
例え魔王がいなくても
人々は輝く
例えその途中で燃え尽きたとしても
人々は紡ぐ
例えその命が果てたとしても
人々は生きる
例え無意味な人生といわれても
人々は死ぬ
例えどんな偉業を成したとしても
人々は進む
例えその先が地獄だとしても
歴史は繰り返す
例え人類が滅んだとしても
黒き少女は生きる
例え他に人がいなくても

二人の少女は見守る
例え「「神と呼ばれ、魔王と呼ばれても」」

SF+ファンタジーです!時間を忘れて読んでしまった……

  • 投稿者: Alkaid   [2021年 05月 24日 19時 30分]
神のごとく力を持つ『白い少女』が1から発展していく『新人類』を傍観する物語。


『少女』は、科学の発展で死すら克服し、それ故 生きることに飽きて自殺していった『旧人類』の最後の生き残り。

『少女』には、時間が無限にあることで、日々を無為に生きていたが、『青虫』の一生を見て、必死に生きる素晴らしさを知り 涙した。『新人類』が火を熾し、知性を持つことに感動を覚え 100年間踊り狂った。
 生命の輝きに魅せられた『少女』は、それを間近で感じたいという感情と、自分が介入することで輝きが失われたり、滅亡させたりしてしまうことを恐れる感情という 正反対の想いを抱きながら傍観を続ける。

 圧倒的な力を持ち 自由なはずなのに、『新人類』はその『力』を受け止めることが出来ず、『旧人類』はもう既に居ない。

 どこまでも孤独に傍観し続ける『少女』に救いはあるのか……

SFに興味のある方は必読!!

  • 投稿者: 花瓜草   [2019年 04月 13日 22時 31分]
かつて全知全能であった旧人類も、やがては滅び。新しく誕生した新人類を一人生き残った「白い少女」が観察して長い時間を過ごす物語です。

濃く重厚な世界観や、魔法と魔物の関係性。そしてそれらを描写し尽くす高い文章力など、とても完成度の高い作品です。
ロボットまたはホムンクルスと人類な関係は、いずれわたし達にも訪れるかも問題かもしれない。他にも今までのわたし達と重なる場面があり、とても臨場感を煽られるシーンが随所に存在します。

高い文章力で表される退廃的なSF作品です。ぜひ読んでみてください。

寝る前のおすすめではない小説、

  • 投稿者: daradiradara   [2018年 09月 24日 02時 03分]
時間泥棒と絶対泣ける感動大作。
ファンタジーとSFの集大成だ。
実体本があれば、絶対購入します。
台湾バナナのなろうナンバーワン。
https://twitter.com/MITbanana/status/1043906004046340096

私は台湾人です、日本語は下手ですけど、
この作品は読み易い、愛がある。
好きな感動のシーン、所は、
女学者とホムンクルス少女の出会いと別れ、
ホムンクルス少女たちとかたみみと少年の話。
まじ泣いた、超感動です。

読み切った後の満足感がたまらない。

  • 投稿者: 古都ノ葉   [2018年 08月 21日 12時 15分]
神は絶対的観察者か。
魔王は客観的観察者か。

この作品を読むと何か大きな歴史を目にしている気になります。その中に我々は居るのです。
作品の内に存在しながら、作品を外から眺める。何故かそんな気分にさせてくれます。

いつしか自分が時間の中にたゆっている浮遊感が出て来ます。
傍観者でいることの幸せと不幸に襲われます。
そして「魂のカタルシス」に到達。

久々にお勧めしたい衝動に駆られました。

始まりが終わり、終わりが始まる

因果は巡る、輪廻は廻る
臨んだ頂きには届かず、望んだ底辺には下がある
人の望みに際限はなく、
人の願いに応える声はない。
もし神と呼ばれる存在がいたとすれば、
悪魔と呼ばれる存在が実在するならば、
なにを思うのか、
なにを憂うのか、
なにを欲し、
なにを嫌い、
なにを愛するのか。
人を愛する全能の存在は存在しない。
人を嫌う全能の存在は存在しない。
人を欲する全能の存在は存在せず。
人を憂う全能の存在はない。
全能たり得るものは
全知たり得るものは
ただ自己だけで完結している
ただあるだけで完結している
真に全能たり得るものは、この世界に存在しないのだろう。
全能に迫り
全知に縋り
自己だけで完結しようとした存在の
それでも捨てきれない
それでも捨てる事が出来ない
そんな部分を
そんなココロを
願った話である
喜んだ話である
愛する話である


厨二ゴコロが爆発しました

なろう作品内でも極めてユニークな物語

  • 投稿者: asf   [2018年 01月 08日 03時 53分]
第三者視点からの人間の儚さやその美しさをうかがうことができる作品のように感じた。

なろう作品で多く見られる人の成長を題材にしたものとは違い、歴史としての人類の進化を作品内でみることができる。

最終的に人類はどこにたどり着きなにを考えるか。
なろう作品を一通り読んで刺激がたりない、新しい作品を読んでみたい、といった方におすすめできる作品です。

完全に主観的意見ですが特定の主人公を意識させる作品ではないように感じたので俺ツエー系作品とかを読みたい方にはおすすめできないかもです。

傍観系超越者少女

  • 投稿者: 退会済み   [2017年 12月 02日 10時 59分]
管理
なんとなく読み終わったら火の鳥思い出しました。

人間はどこまでいっても何をやっても結局の所、足元をうろうろしているだけで、愛おしいとは思っても対等とは見れていない。自分と向き合える力を持ってからようやっと、土俵に立てる。
孤独でありながら、1人で完結しており地上を這う人間とは関わらない。
超越者の視点の物語。

孤独に生きる白い少女

  • 投稿者: Oh,mister   [2017年 08月 21日 23時 31分 ()]
これは傍観者たる少女のお話。



科学を超越した星に住み、島に引き篭もった白い少女。

ある日必死に生きる芋虫に感動し、そこから世界に目を広げていく。

自分の影響で揺れ動く世界。
時には神と呼ばれ、崇められる。
時には悪魔と呼ばれ、人類の敵として恨まれる。

必死に生きる人間を見て歌い踊り、世界を変える英雄を見て感動する。

少女は島で孤独に生き続け、世界を見続ける。

そして少女は何を見るのか。

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