イチオシレビュー一覧

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少年を襲う病との闘い、その中にあるもとその先にあるもの――

∀・)佐藤寿人よ、サンフレッチェ広島の監督となるのだ。佐藤寿人よ、サンフレッチェ広島の監督となるのだ。毎日願ってます。いでっちです。


∀・)さて、今日僕は1人のサッカー少年を皆さんに知って欲しいと望みます。佐藤寿人ではございません(笑)島田颯斗くんという中学生の男の子です。彼は元気いっぱいにサッカーに恋に駆ける少年でしたが、ある日重度の病にかかります。それはもう散ってしまうのかもしれない命を背負うような闘い……


∀・)でも彼は独りじゃないんです。共に戦う家族と仲間がいる。本作はサッカーというサッカーはそこまで書かれてはないのだけど、そのフィールドに立つ事を目指す少年をリアルに描いた作品です。ここにスポーツの魂がないと言えようか?僕はあると断言します。そしてこの物語には辛い展開が待っていますが、どうか最後まで付き合い続けて欲しい。僕はこの作品と出会えて感動したから――

奇跡を起こすのに魔法はいらない。


本作の主人公は中学生の男の子。サッカーが大好きで友だちも彼女もいる、将来の夢もある明るい男の子だ。

そんな彼を病が襲う。
にぎやかな学校生活から一転、男の子は病院から出られない体になった。サッカーをするどころか、治療のための薬で体はぼろぼろになっていく。

それでも男の子は諦めない。ときにくじけ、弱音を吐き、涙を流しもするけれど、家族が、友人が、医師や看護師たちが、男の子のいる未来を望み、そして男の子もまたみんなといる未来を願って戦う。

彼らの思いを、顔もわからないドナーが未来につなぐ。

そこに便利な魔法はない。
ただ、ひたむきに生きようとする命があり、それを支えようとするたくさんの命があり。
助かる命があり、ときには途切れてしまう命もある。

けれどそこで終わらない。つながれた命を大切に生き、途切れた命を想い胸に抱いて生き。

そうやって未来に命が続く、それこそが奇跡なのだ、と。

それは継がれていくもの

  • 投稿者: みわかず   [2019年 12月 10日 11時 42分]
白血病。

現代では不治の病ではない。
だがまだ、患者の100%が完治できない難しい病気。
治療も楽なものはひとつもない。
副作用に悩まされる日々。

辛い。

でもその先には未来がある。

希望は、たくさんの人の手を経て君に届く。

看護師、ドクター、家族、親友、恋人、チームメイト、クラスメイト、病棟の仲間、掃除のおばちゃん、院内保育士、院内学級の先生、移植コーディネーター、そして、ドナー。

本作ではこれだけの人々が主人公に関わる。
主人公に生きてと願い、伝える。
笑いながら、泣きながら、怒りながら。
穏やかに、朗らかに、ときにツッこみ。

心の支えが折れた時、主人公を掬い上げたのは、そのたくさんの、たくさんの思い。
そしていつか、主人公は誰かの希望になり、その誰かの支えのひとつになるのだろう。

君よ
未来を欲張れ

再び大地に立つために

こんなん、無理。泣いてしまう。

  • 投稿者: 遥彼方   [2018年 07月 01日 13時 48分]
タイトルからして、重い話だろうなあ、と思った。覚悟して読んだ。
けど、こんなん、もう無理。涙が出る。

白血病の闘病記。そりゃあ、辛いよ。まだ中学二年生だもん。
同じくらいの息子がいるんだもの。重ねてしまうよ。

だけどさ、それだけじゃないんだよ。

主人公は明るいサッカー少年。辛い治療にも弱音を吐かない。同じ小児病棟に入院している子たちだって、小さくても戦ってる。

支える家族だって大変だよ。辛いよ。でも、頑張ってる。

生きたいから。
生きて欲しいから。

だから耐える。時には涙も出る。弱音だって、恐怖だって。
それでも生きる為に。

その姿に、気持ちに、私は泣いてしまった。

同時に勇気と優しさをもらった。
辛いだけじゃないって、教えてくれた。

闘病している人も、そうじゃない人も読んで欲しい。
前を向く力をくれるから……!

病と言う名の敵と闘う!!

病と闘うとは何なのか…。この作品はなにを訴えているのか考えさせられる…。

目の前には未来の光が灯り始めた少年

少年の未来は突然光を奪われる。
病だ。

少年を襲う苦しみは病からだけじゃなく、心が悲鳴を上げる苦しみそれも闇を広げていく。

あなたが突然病にかかったら…家族との絆、周りへの影響考えさせられる作品にして、現在闘病されてる方々へのエールでもある。

闘う勇気も
見守る勇気も

ただの闘病記ではない!!
今も闘うあなたの元に届いて欲しい一冊!!
そうあなたへのエールでもあるのです。

少年は、病と闘う。

  • 投稿者: 海水   [2017年 10月 10日 09時 22分 ()]
自分は何故生きているのだろうか。
誰もが一度は疑問に思うことだろう。
生まれた事に大した意味はない。
だが、人生をどのように生きるかは自由だ。
この彼の様に。

彼こと颯斗は中学二年。サッカーで成績を残し、彼女もできた。
人生にいくつかある絶頂期。
そんな時期に彼は白血病になってしまう。
まだ十三歳の彼は、人生の岐路に差し掛かる。
そして決めなければならない。
今後の人生を。
そして彼は生を選んだ。

病気の知識など無い。
治療方法も知らない。
だが彼は、将来の為に、決めなければならない事を、前向きに考えるのだ。

彼は独りで戦う訳ではない。
家族と、同じ病気で闘っている人たちと共に、だ。

治療方法や病院内での様子は現実に即した物であり、現在闘病されている方には辛いかもしれない。
だが治って退院した時には、是非読んで欲しい。
辛かった治療の思い出と、生きるという喜びと共に。
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