アゲイン  高校の同級生が、ペットショップで売られていました。

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同級生がペットショップで…

投稿者: カケさんのユキ [2018年 02月 14日 01時 28分]
柳なつきさんの作品、アゲイン。
高校生の頃いじめにあっていた主人公のシュンは、かつて自分をいじめていた主犯格の南美川さんが、ペットショップで人犬として売られているのを知り…。
まず、最初のインパクトが強くって。
読み始めたら、止まらなくなりました。
シュンが南美川さんを“飼う”ようになり、不思議な信頼関係が生まれていくあたり、ほっこりする要素もあるにはあるが、こんなに狂気を感じる文章もなかなかないかな…と。
とにかくオススメです。

さあ、反撃だ! 社会的弱者は人未満として動物に加工されてしまう残酷な世界で、ペット犬に加工された同級生を購入した元引きこもりの闘いの行方は?

投稿者: さくや [2018年 02月 08日 17時 49分]
 ヒューマン・アニマル
 それはどこまでも悪意に満ちたシステム

 人未満は、頭と胴体は人間のまま手足を動物に加工される。男も女も性器を隠すことが許されず四つ足で裸でいなくてはならない。服を着せることは法律で禁じられている。人として扱うことは異常として、社会ポイントを奪われる。

 何故こんな世界になったのか

 主人公は高校でひどいイジメを受け卒業後二年間引きこもり、人未満認定されるギリギリのところで社会復帰、社会ポイントは残っていない崖っぷちの男。

 彼が購入したのは人犬に加工されたイジメの主犯。彼女を購入した目的は? タイトルのアゲインの意味するところは?

 読んでいてゾワゾワするのは、この社会がどこまでも合理的で、強者の論理が理にかなっていると思わせる一面を持っているからかもしれない。だからこそ人の価値はそれだけではないと思わせてくれる主人公の行く末が気になって仕方ない。

うん?変わった題名だな?

投稿者: 神楽みこと [2018年 01月 10日 18時 48分]
人間の定義について考えさせられるお話。
小難しそう?サクサクお気楽に読めますよ。
それでいて考えさせられる。一風変わった御話。
最近異世界もので耳が動物のものが多いですが、手足が犬になったら?
そうなった彼女(人犬)と彼女にいじめられていた来栖春が少しずつ何かを取り戻していく物語です。
少しずつ二人が成長していくのが分かり、とてもドキドキします。
今後何を取り戻していくのか?そこは続きに期待です。皆さんもこの作品を追いかけてみませんか?

”人間性”の本質を問う稀有な傑作。歪んだ愛憎が産み出す美しい物語。

投稿者: Takker [2018年 01月 06日 17時 38分]
創作とはこうあるべき。

筆者が惜しげもなく晒けだした狂気と性癖と知性、卓越した文才が紡ぎだす人間模様――ヒューマンドラマ。
このジャンルにこれ以上ふさわしい作品を私は知らない。

決して感動に打ち震えるものでなく、決して心暖まるものではない。
恐らく相当に人を選ぶであろう問題作。
しかし、それを試さないのは何よりの機会損失である。
まずは是非あらすじをご覧いただきたい。

そして本編を読めば、狂おしい愛情、下卑た快感、後ろめたい背徳感、それでいてどこか切なく割りきれない感情があなたを襲うだろう。
きっと奈落の底が見える崖の縁を命綱無しで、じわりじわりと進むが如き読了感を味わうことになるだろう。
ああ、なんと素晴らしい。
それでいて本作は近未来SFであり、ミステリアスなラブストーリーでもあるのだ。

最後に私は筆者である、柳なつき氏に問いたい「あなたの目に人間はどう写っておられますか?」
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