イチオシレビュー一覧

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絶対に笑ってはいけない世界など存在しない。たとえそこが腐敗の進む大地であっても。

  • 投稿者: 退会済み   [2018年 12月 31日 12時 00分]
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超絶に御上手なイラストはスルーさせて頂くとして。

既に4件ものレビューが寄せられた作品、面白くない筈はないものの、何故か読み手が望む爽快感とは無縁である。
何故か?
それはあまりにも敵が強過ぎるから。
故に、読後中のカタルシスはなかなか得られない。サクサクチートストーリーとは対極の位置にあると言えよう。
しかしながら、第五十八話にして漸く作者の拘りに合点がいった。
ネタバレになるのであえてその点には触れないが、全てはここに集約されていたのだ(尤も、その先に何が待っているのか現時点では知る由もないが)。

謂われなき迫害にもめげず、彼らは笑う。
我々はその笑いに救われる。

「俺、ちょっくら世界救いに行ってくるわ」

前途は多難、勝算ゼロ、英雄には程遠い非力なウッドシーヴェルはそれでも前しか向かない。


視線の先には明日がある。
今日は駄目でも明日ならきっと……

世界が残酷でも、その中で生きるから人は美しい……そう感じさせる物語がここにある。

  • 投稿者: ひなうさ   [2018年 11月 28日 23時 24分]
ハイファンタジーとは、ただ単に現実と異なる世界で起きた物語を指すのではない。

現実と切り離された異なる世界で織り成す、その世界でしか起き得ぬ事を如実に描き示す物語の事を指すのだ。

そしてこの作品はまさにハイファンタジーを冠するに相応しい作品だと言えるでしょう。


世界が、大地が腐っていく……その中で現実を受け入れ、自分に力が無くても前に進もうとする一人の青年と少女。

自分達に与えられた力は忌まれた力なのだろう。

哀しみを乗り越えて、彼等は行く。
その先はまだ何も見えてはいない。

けれど、生きていきたいから。
理不尽に負けたくないから。

是非とも、そんな彼等の行く道を見届けて下さい。


物語の描き方、話の流れ、展開の作り、どれをとっても非常に安定した小説です。一読あれ。

なかなか楽しめるファンタジー作品でした

  • 投稿者: 退会済み   [2018年 06月 21日 18時 54分]
管理
状況描写が非常に上手で 主人公たちの 会話など自然体でお話自体もよくできていると思います 読みやすく先にどんどん進める感じではとても良かったです 主人公たちの会話も自然体で 不自然さはあまり感じられませんでした 純粋なファンタジーといった感じですね好感が持てます 応援させて頂く為レビューさせていただきました また別の作品も読んでみたいですね ではまた

果てなき旅、導かれるように彼らは出会う。ライトファンタジーの傑作

重たいトランクも、歩きやすい靴も要らない。読者はただページをめくり彼らと旅にでるだけ。

ふと手に取り読み始めたら、あっという間に、最新まで読み終えてしまいました(4月30日現在)
旅に出た紋章持ちと呼ばれるウッドシーヴェルは、何人もの仲間たちや敵や協力者と出会うというおはなしです。
そのひとつひとつがなんともドラマチックで、1人につき結構なボリュームがあるはずなのですが、パズルのピースがはまるよう、物語はうまくうまくスピーディに駆け抜けていきます。
ストーリー、文章……良いと思える点はたくさんありますが、最も目を引くのはやはりその構成でしょうか。

また美麗な挿絵がふんだんに使用されているため、絵本のような感覚で、手軽に読めるのも推すべきポイントです。
傑作ライトファンタジー、ぜひ彼らとの旅をお楽しみください。

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