イチオシレビュー一覧

淡々と書いていているようで、流れる様に読める文体です。
まさかＳＦにモフモフをぶち込んくるとは思いませんでした。
不条理に対する愚痴モドキの対応にクスっと来たり、独特の雰囲気を持つ話しです。
ＳＦものなので、宇宙船どーんっ！異星人どーんっ！ヒーローどーんっ！を期待した方には物足りないかもしれませんが、読んでみませんか？と言いたくなる話しです。

　特に侵略とか戦争とかなにもなく、宇宙人が住む星と国交(星交？)ができたら？
　観光やビジネスに訪れた宇宙人たちを真っ先に相手する、空港の入国管理局はどうなる？

　まとめると、そんなわかりやすいテーマの、この作品。

　現実でも海外旅行に行って違う言語と文化に触れれば、大なり小なりカルチャーショックというのは感じるもの。
　それが惑星レベルになると、もっと大きくなってしまう。
　自分の常識は宇宙の常識ではなく、宇宙人の非常識かもしれない。
　そこが納得できて、感心してしまう。

　スペースオペラのようなハデさはないけれど、発想の妙があるこの作品、是非一読を。