イチオシレビュー一覧
▽レビューを書く童話調の文体にまず心引かれ、そして苦いストーリーに更に心引かれ、最後のオチに心を持っていかれた。残ったのは空虚感と少女に対する哀れみだけだ。救われているのか、それとも救われていないのか、私にはとても判断ができない。
この小説を言い表す言葉はたくさんあるだろうが、どれもこの小説には不釣り合いな気がする。切ないが切なくない。悲しいが悲しくない。当然楽しいということもない。言い表す言葉はたくさんあるのに、なぜだろう。その全てがこの小説の質を落としてしまいそうな気がする。それだけこの小説は完成度が高い。救われたようで救われていない、救われていないようで救われた。そんな少女の物語だ。
この小説を言い表す言葉はたくさんあるだろうが、どれもこの小説には不釣り合いな気がする。切ないが切なくない。悲しいが悲しくない。当然楽しいということもない。言い表す言葉はたくさんあるのに、なぜだろう。その全てがこの小説の質を落としてしまいそうな気がする。それだけこの小説は完成度が高い。救われたようで救われていない、救われていないようで救われた。そんな少女の物語だ。
この少女は「この道」しかなかったのだろうか。
誰かが「甘いもの」以外の幸せを彼女に教えることができていたら、「この道」に辿り着かずに済んだのだろう。
少女ゆえの不安定さが彼女をここに連れてきてしまったのだと思うのですが、とても儚くて綺麗な作品です。
情景は透けて見えるのに、心の本当の叫びが聞こえてこない所がまた、とても上手な表現だなと感じました。
同じ作者さんの他の作品も見たくなった、悲しいけれど素敵な短編小説でした。
誰かが「甘いもの」以外の幸せを彼女に教えることができていたら、「この道」に辿り着かずに済んだのだろう。
少女ゆえの不安定さが彼女をここに連れてきてしまったのだと思うのですが、とても儚くて綺麗な作品です。
情景は透けて見えるのに、心の本当の叫びが聞こえてこない所がまた、とても上手な表現だなと感じました。
同じ作者さんの他の作品も見たくなった、悲しいけれど素敵な短編小説でした。
甘いものが大好きな少女。
彼女は両親からもらう飴玉を、秘密の宝箱にしまって大切に大切に食べていきます。彼女にとってのそれは、両親の愛情そのものでした。
彼女の目から見た世界は穏やかで、辛いことばかりが起こるのにどこか幻想的で。彼女自身が悲しむような様子は一切描かれませんが、それが一層、読んでいる者にとっては深く切ない気持ちを揺り起こします。
優しい悲しみに、静かに浸りたい。
そんな方へ。
すぐに読める短編ですので、ぜひひと目読んでみてください。
彼女は両親からもらう飴玉を、秘密の宝箱にしまって大切に大切に食べていきます。彼女にとってのそれは、両親の愛情そのものでした。
彼女の目から見た世界は穏やかで、辛いことばかりが起こるのにどこか幻想的で。彼女自身が悲しむような様子は一切描かれませんが、それが一層、読んでいる者にとっては深く切ない気持ちを揺り起こします。
優しい悲しみに、静かに浸りたい。
そんな方へ。
すぐに読める短編ですので、ぜひひと目読んでみてください。
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