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こんな時だからこそ読みたくなら作品

  • 投稿者: 猫子ラノ   [2018年 03月 31日 20時 54分]
異世界もの飽和のなかできちんと世界観を作っている作品。最初からなにがどうなって、といった説明が分かりやすく、文章そのものも地力があるので安定しているのが特徴と言える。
例えば以来の品が運ばれてきて、それを鑑定するわけだが、それにもバックボーンがあるので、額面で見るより奥深い作品だ。
少々派手さはないかもしれないが、それはそれ。
この作品に言えるのはシンプルに面白い。お話という面であり、文体という面であり、その面白さは色々な意味を持つだろう。

しんみりと落ち着いた空気を味わいたい人向けの異世界物語

非転生・非転移・非チートという、近年の流行要素があまり入っていない純度高めなハイファンタジーです。

強いて言うなら作者が明言しているようにモチーフとなった作品がゲームである為かそういった風味は強く感じるかもしれませんが、ステータス提示等の「如何にも」な表現はないので、そういった事が苦手な方でも安心して読めます。

物語自体は基本的には表題通り主人公の元に持ち込まれた呪いのアイテムをめぐって展開される人間ドラマがメイン要素となっていて、調査活動を中心とした日常モノという表現が近いと思います。
バトル要素やざまあ要素も無い為、人によっては刺激が少ないかもしれませんが、個人的には「たまにはこんな落ち着いた物語があっても良いんじゃないかな?」と、初めて人にオススメしたくなりました。

連載が始まって日が浅く話数も少ないのですが、その分将来性があるので今から読み始めるのはいかがでしょうか?
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