イチオシレビュー一覧
▽レビューを書く深淵を覗くとき、あなたは――。巨大で深い穴・「大窟」を舞台に、少女が経験した出会いと別れ。そして、未来に。
ミクニという少女の一人称によって物語は進むが、その語りが非常に秀逸だ。最愛の兄の失踪により心に穴があいた彼女の境遇は、同様に何かしらの「穴」を抱える多くの読者にとっては共感できるものだろう。
風景描写も素晴らしい。序盤の山場、花が舞い散るシーンは必見だ。まるで自分自身も大窟を降りているかのような感覚に陥る。
そして忘れてはいけないのが、本作がダークファンタジーたる所以、ラスト3話での怒涛の展開だ。賛否あるだろうが、私は、ミクニの視点で語られる話であったからこそ、この結末には納得できた。皆様には是非その目で確かめてみて欲しい。
10万字を超える大作だが、心配はいらない。あっという間だ。確かな筆力と心地好い描写が、あなたを大窟の奥へと誘うだろう。だけど、ひとつだけ気をつけて。自分自身の心の「穴」に気づかないでいると、取り返しのつかないことになる。
深淵から覗く目があることを、忘れてはいけない。
風景描写も素晴らしい。序盤の山場、花が舞い散るシーンは必見だ。まるで自分自身も大窟を降りているかのような感覚に陥る。
そして忘れてはいけないのが、本作がダークファンタジーたる所以、ラスト3話での怒涛の展開だ。賛否あるだろうが、私は、ミクニの視点で語られる話であったからこそ、この結末には納得できた。皆様には是非その目で確かめてみて欲しい。
10万字を超える大作だが、心配はいらない。あっという間だ。確かな筆力と心地好い描写が、あなたを大窟の奥へと誘うだろう。だけど、ひとつだけ気をつけて。自分自身の心の「穴」に気づかないでいると、取り返しのつかないことになる。
深淵から覗く目があることを、忘れてはいけない。
イチオシレビューを書く場合はログインしてください。