イチオシレビュー一覧

　この物語の主人公、毎晩、妙にリアルな夢を見ていた。
　夢に出てくるのは、名前も知らない女の子。かわいらしい容姿に妖艶な仕草。なにかを求めるような上目遣いは、僕のいけない衝動に火をつけようとする。
　抗えずに、キスを求めた時……、毎回、目が醒めるのだ。

　そんな、夢の中でしか逢えなかった彼女と、偶然現実世界で出会う主人公。
　しかし、偶然の出逢いは言葉を交わす、ほんの短い時間さえ与えられなくて……。

　二度目の出逢いが、急速にふたりの間を近づける。
　まぁ、甘い結末は、読んでのお楽しみだ。

　夢の続きを知りたい僕。知られることが恥ずかしい彼女。
　ふたりのやり取りは微笑ましくも甘酸っぱい。その中でも、彼女の狼狽ぶりは、かわいらしくて破壊力が抜群だ。
　この巧みな描写も、併せて堪能してほしい……。

夢の中って
結構ドキドキする夢
見ちゃわないですか？


主人公の僕は、
最近いつも同じ夢を見る。

ショートボブの大きな目をした彼女。
ダボダボのパジャマで、ちらりと見える胸元のブラの色はなんと……！


何度も同じ夢を見て、
会ったこともないのに……何度も何度も。

君はだれ？

と問いかけたくても、言葉は出ない。

だって夢だから。


そんな冒頭から始まるこのお話は、のっけから私たちをドキドキワクワクさせて下さいます。

夢は夢だけで終わるのか、
それとも……

ぜひぜひ読んで見て下さい！

ぼくは彼女と再会を果たす。
それは幻想。

毎晩出逢う見知らぬ少女は、
はだけた衣服から白い肌をのぞかせ、
頬を赤らめながら桃色の唇を近づける。

ぼくは彼女と再会を果たす。
それは現実。

人が混み合う電車内で。
雪が舞い散るホームで。

それは夢現の物語。
それは奇跡の物語。

あなたにも届きますように♪

◇◇◇

短編ではありますが、
この作品にはいろんな可能性があり、
読み応えがあります(*´꒳`*)

これは【奇跡】なのだろうか？
これは【必然】なのだろうか？

このふたりはきっと、
運命の糸で結ばれていたのでしょう。

この寒い夜に体と心を温める作品。
ぜひ読んでみては？