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虚構と現実の円環を破壊

  • 投稿者: キリタニ   [2023年 01月 30日 18時 47分]
突如に世界から消え去り、人々からも忘れられた幼馴染み
その痕跡をたどる最中、幼馴染みが書いた小説の世界に転生してしまう主人公
物語の世界で、幼馴染みと再開するために奮闘する主人公、その行く道はやがて現実と虚構にも影響を及ぼすーー

この作品はとにかくパーツの一つ一つが綺麗。
登場人物のほとんどははっきりした性格を持っているし、ちゃんとした過去と行く道も用意されているから、キャラクターの絡まりに運命を感じられる。
話の構成も起承転結が明確で、意表をついた展開が多いにもかかわらず、それらが全部納得のいく展開でもある
そしてなにもかも綺麗にハマったパズルのようなこの物語だからこそ、この話自体が虚構であるというテーマをよく表している。
読み終わった後振り返ってみればみるほど、作者様の手腕に感心するばかり。
ぜひ一度、手にお取りください。

その世界は『虚構』かそれとも『現実』か。

  • 投稿者: ひょろ   [2022年 05月 07日 18時 40分]
神の言葉を受信し、発狂した七人の少女ーーー『聖女』。

聖女の元には救いを求めて多くの人が集い、その奇跡に惑わされる。

そんな聖女を忌避し、刈り取ろうとする異端審問官を有する『教会』。

彼らの百年にも及ぶ戦争は一人の少年が参加したことにより終わりへと加速する。

幼馴染の作った世界に転移した少年は彼女と再会するため、聖女を殺す。

これは作られた物語のお話。


作中の舞台が物語の中の世界ということで設定がしっかりと作られていたのが良かった!
こうちょくちょく中二心をくすぐられる単語とか設定があったりして序列とか機関とかそういうのが好きな人は胸が高鳴ること間違いなし!

登場人物たちみんないろいろと抱えているものがあったりして、そこら辺もよく描かれていて割とヒューマンドラマ要素も強く面白い作品となっております!

是非一度読んでみてください!
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