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逃げるんだ、鍋にされたくなければ

  • 投稿者: 退会済み   [2018年 03月 21日 15時 58分]
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このお話は、常識的なクマ・プータが一人の少女、メアリーから告白を受けたところから始まる。
さて、このメンヘラ体質のお嬢さん、普通に告白したつもりだったのだが、そこはクマと人間、致命的なまでの認識の相違が発生していた。
プータはこう、解釈したのだ……食われる。鍋にされる、熊鍋にされてしまうと……
そうして彼は住処に引きこもる。食われたくない、鍋にされたくない、その一心で……
しかし、魔の手はメアリーだけではなかった。

この続きはぜひ、ご一読の上でお確かめいただきたい。





PS
いや、これ確かに逃げるしか選択肢ねえわ

逃げ出さなければ生き残れない!

 ある日森の中、メアリーという少女はクマに出逢う。そのもふもふとした外見に魅入られた彼女は、思い切ってそのクマに告白したのだが――そのクマ・プータは身の危険を感じて逃げ出してしまう。熊鍋にされる、そう解釈したためだ。
 だが、プータに降り掛かる災厄は止まらない。彼を狙う者は、メアリーだけではなかったのである。

 ――プータは果たして、生き延びることができるのか。熊鍋にされてしまうのか。その運命の行く末を、あなたの目で確かめて欲しい。
 プータルルォ! 逃げルルォ!

性別も種族も超越した愛の先にあるもの……それは想像力

  • 投稿者: 友理 潤   [2018年 03月 07日 23時 49分]
『恋は炎であると同時に光でなければならない。』(ソロー)

直接的かつ熱情溢れる恋の告白を受けた主人公の熊。
しかし彼にとってはそれは『闇』であった。
しかも『闇』はなんとすぐ側にもあり……。

この物語のジャンルは童話だそうだ。
果たしてこの物語を許容できる幼児やその親たちは、世界にどれほどいるだろうか。

しかしこれほど情報が溢れる社会だ。
様々な愛の形を知る術を童話で得るのは決して間違いではない。そう考えれば、この物語は至極真っ当な童話に見えるから不思議なものだ。

平易な文体で綴られる愛憎。
こうくるか!という『ヒネり』。
良くできていると感心させられる。

最後にこの物語の登場人物たちにこの言葉を送りたい。
『愛は、解放するもの。』(マヤ・アンジェロウ)
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