イチオシレビュー一覧

　まず、一つ注意点。この作品にはTS要素がある。
　気が付いたら別人の可愛い女の子になっていたという、巷では好き嫌いが別れる展開だが、この作品を語る上で、中身が男なんてのは些細な事でしかない。

　なぜなら、主人公は男であった時の記憶は殆ど忘れてしまっているからだ。
　自分の苗字すら覚えてはいない。朧気に覚えているのは自分は男であったということだけ。それ以外は別人のアリシアという少女の記憶。
　アリシアという少女の中にある男性としての人格と言った方がしっくりくる。

　この作品を語る上で重要なのは、アリシアとなった主人公と、その姉の微笑ましいやり取りだ。
　それを言い表すなら……そう「尊い」だ。
　尊みが深いだの、好きだの、そんなものではない。純粋に尊いのだ。
　
　文字数制限があるので、これ以上詳しくは書けないが是非一度、この作品に目を通してみる事をお薦めしたい。