イチオシレビュー一覧

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今時のタイトルで言えば『俺の脳内嫁と現実で遭遇してしまったんだが』という感じ

  • 投稿者: 歌うたい   [2018年 11月 26日 17時 38分]
液晶の向こう側との、空想の中のスキンシップを楽しむ主人公。
彼の前に、空想の少女と瓜二つの少女が現れた事で、季節外れの青い春が始まった。

未知が既知になるにつれ、変わっていく人の心の繊細さ。
美しいだけの物語ではなく、そこに確かな生の葛藤をセンスの光る文章で描いている作品です。
輪郭が肉を持つ、それだけで空想はこんなにも甘く苦く変わるもの。

もし貴方もまた空想に恋をしたことがあるのなら、是非ご一読を。
ベッドに潜った後に見る、夢の景色がまた一つ広がるかと思います。

単純に『続きが読みたくなる』そう思わずにはいられない一作

『十七歳』『猫好き』たった二つだけの共通点で慧は運命めいたものを感じた。人生を共に謳歌するという≪妄想≫はDVDの再生終了とともに終わる。

恋愛経験はなく、告白をしたこともない、その逆も。そんな十七歳の慧が目撃してしまった青春真っ盛りな友人……慧は焦燥に駆られる。

この物語からは、ただただ、ある種の懐かしさを感じざるを得ないのは気のせいだろうか。

大した不満もなく、でも大した刺激もない悶々とした妄想しかやることがない少年は出会う。出逢ってしまう。

小さな箱のライブハウスでD-28を担ぎ【地球外生命体】とプリントされた奇抜なTシャツ姿の彼女。

それをキッカケに猛烈なアプローチ……なんかできる訳もなく、急激な進展なんてある訳もなく、
遠くからみる訳でもなく、でも学校生活には少しずつ変化が訪れ、ある祭りの会場で彼女を再び目撃する。

ぬぅ、切実に続きが読みたい。そんな作品です。

続きはまだだろうか?とやきもきする作品

この作品を読んでまず思ったのが、
作品があまりにも短いということです。

文章量とかではなく、
するするっと読みやすく頭に情景が浮かんでくるため、
すぐ最後のページまで行き着いてしまいます。

えっ、これでもう読みきってしまったのか、
続きはまだだろうか?どうなるのだろうか?と思わせてくれる作品だと思います。

内容に関しては実際に読んでくれと言いたいのですが、
軽く説明すると、

今日このレビューを書いている現在においては、
男の子が恋と憧れから色々と悩んでいるだけだったりします。

でも恋は恋する過程が一番楽しい。
つまり今からが一番面白くなる作品であることは間違いない!

是非皆さんに読んでいただきたい作品です!

ジャンルを確認して安心したのは初めてだった。

『未樹との遭遇』は現実世界の恋愛小説である。

私はコレを読み進める内にその圧倒的な文章力と描写力によって生み出される現実感に夢中になった。

そして物語が進むにつれ、不安になった。

――転が訪れ、突然フィクショナルで、非現実なできごとが起きて欲しくない! このままがいい!――

そう思った私は衝動的にこの作品のジャンルを確認した。

そこにあった『現実世界(恋愛)』の文字。

ジャンルを確認して安心したのは初めてだった。

そして私が望み、期待した通り、『未樹との遭遇』はその圧倒的な文章力と表現力のまま、破天荒な二次元限定なぶっ壊れた性格の人物などいない、本当にそこに存在しうると思わせてくれる、十代の少年少女をとてつもないリアリティとクオリティでもって届けてくれる作品だ。

最後にもう一度言おう。

ジャンルを確認して安心したのは初めてだった!

クドい程の童貞描写で語られる瑞々しい青春の一ページ。

  • 投稿者: 退会済み   [2018年 06月 10日 17時 56分]
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 twitterにて自薦を頂き拝読しました。
 まずタイトルが良いですね、パロディですか、笑

「アイドルオタクの少年が、惚れたアイドルそっくりの少女と出会う」、という、あらすじを言えばこれだけの作品なのですが、まずこの作品、地の文が非常に上手いです!
 ただその地の文で表現されるものは、美しい情景描写などではなく――クドい程の童貞描写! 笑

 主人公が現実の女性と付き合えない、童貞であるが故に苦悩するさまを、コミカルな文体で読ませてくれるのが本作の大きな魅力ですね。

 ただ「オタクである筈の主人公は、過去、陸上部に所属していた事がある」など、随所に伏線が張り巡らされており、ギャグ一本では終わらない予感が既にして漂っているのが、本作の読ませるポイントです。
 結構シリアスな所に踏み込む作品になるのではないか、という予感がしているのですが、どうなんでしょう……?
 今後に期待大です!

貴方はどうしますか?

ありふれた日常の一コマと言うべきでしょうか。何気ない友好関係や人間の黒い部分など自分に当てはめてみても違和感のない作品であります。

文章もかなり読みやすく自分にはストンと入ってきました。

「未樹との遭遇」と言うタイトルにあるように、主人公の偶像とも呼べる人に瓜二つの三國未樹という名の少女との出会いが物語を動かします。

誰にでも憧れや偶像、憧憬、思慕、果ては嫉妬などを抱く人はいるのではないかと思います。

そんな憧れの人物と瓜二つの人に出会ったならば、言葉を交わすことが出来たなら、自分はどんな行動に出るのだろうか?あなたならどうするでしょうか?

そして主人公の彼は、どうするのでしょうか?

続きが気になる作品です。

なるほど、こういう感じの未樹との遭遇でしたか!

一話冒頭、液晶に口づけをしている、という時点で既に私の中でこの主人公はそういう人かと、勝手に決めつけてしまいました笑

地の文も大変素晴らしく、所々笑われてくるポイントがいくつかありました!
例えば、
>>9999ポイントのダメージを受けた哀れ便器は、もはや瀕死状態にある
↑この表現はかなり好きです笑

それ以外でも登場人物を姿形が想像しやすく丁寧に書かれています。表現描写が上手の一言ですね。

そしてタイトルにある『未樹との遭遇』ですが、一話読んだ時と後ではかなり想像と違った遭遇でしたね笑
「あーなるほど。そういう感じで来るのねー」みたいな。

まだ物語は序盤ですが、地の文の勉強も兼ねて楽しみたいと思います!

皆さんも是非ご一読下さいね!!
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