イチオシレビュー一覧

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表現力、読みやすさ、構成力、深層心理まで描かれた心理描写、総合的に完璧なクオリティのハイファンタジー。

  • 投稿者: 退会済み   [2019年 08月 29日 15時 02分 ()]
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 帰宅部の高校生の倉木 宗吾(くらき そうご)は、不注意で屋上から滑落死してしまいます。

 次に彼が目覚めると、腐臭漂う骸の大地で『ドラゴン』となっていました。

 親の手助けも無いままに、迫る死から逃げ続ける日々。
空を飛べず、火も吹けないドラゴンの姿になってしまった彼は、とりあえず飢えと渇きを満たすために懸命に生きるのでした。
 
 この作品を見た時に、あまりのクオリティの高さに、私は驚愕しました!

 読みやすい最適な文字配列、キャラや背景を繊細に描いた表現力、キャラの深層心理まで描かれた心理描写、素晴らしいストーリー構成。

 どれをとっても完璧な仕上がりであり、とても自然に、物語が読み手にすんなりと入って来ます。

 奥深いリアリティさが広がる世界観で、具体的な表現に妙な説得力があります。

 これほど素晴らしい作品に出会ったのは、初めてです。皆様もぜひ、ご覧になって下さい。

ハードな旅の面白みを味わいたい方へ

174部分まで読了。
異世界ものというと、チートのお蔭で特に苦労することもなく俺TUEEE!!!!が 王道かもしれませんが、この作品は一味違います。
いきなり生まれ落ちた時点でハードモード、巣立ってからも苦労の連続です。
そういうのが苦手な人には難しいですが、「異世界冒険譚こそ、紆余曲折が必要だ!」という人には、読み応えの有る展開だと思います。
キャラもイキイキしていますし。

自分としては、竜=自分という異種族体験の描写が、なかなかに凝っていて興味深く読めました。
テンプレの上澄みJRPGとは違う、ファンタージとしての異世界譚、を味わいたい人には、特にオススメです。

それから、残酷描写……というほど残酷ではなく、野生の世界では必然な事象なのですが、そういうのも容赦なく書いてある箇所がありますので、少し覚悟が必要かも?
あくまで娯楽としての残虐ではなく、弱肉強食の必然としてですが。

続きが気になる展開、読みやすい文章


地の文が多めですが不思議と読みやすくスラスラとページをめくる手が動き続けます。


人間からドラゴンになってしまった主人公の蜥蜴時代の描写は説得力もありこれからこの蜥蜴はどうするのだようかと、主人公の行く末が気になります。

水場を探し、試行錯誤するシーンなどはわかりやすい描写とリアルな描写が同居しているために非常に感情移入しやすいです。


ドラゴンすきです。是非オススメ致します!

意外な展開から始まる素晴らしい物語。

  • 投稿者: 退会済み   [2019年 01月 20日 08時 59分]
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主人公の心情描写が素晴らしいです。それは序盤からずっと同じで、連載が続いていっても変わることはありません。
主人公がドラゴンになってしまっても、それを受け入れて生きていくという物語ですが、この受け入れていく過程の描写が特に素晴らしいと思います。
続きが気になって、次、次、開いてしまう…そんな作品になっています。
サブタイトルも魅力的ですね。

「人格」で構成された物語と「ベス」という概念

  • 投稿者: お嬢様   [2019年 01月 19日 23時 42分 ()]
 この作品を個人的にずっと周囲の人に進めていたのですが、レビューを書いていなかったことに気づき書かせていただくことにします。
 何を書けばいいかな、と思いましたが、普段から周囲の人に勧めている時の物言いをあえてします。
 この作品の人物はみんな人間くさいのです。私はそれが魅力だと思ってます。
 空々しいほどいい人も、美点の見つからない悪い人もいない、全てのキャラクターに親しみを持ち、共感できる作品です。
 特に、主人公はとても自然な感情の流れをしていて、感情移入が容易だと思います。また、それ故にストーリー上ヒロインに該当する子の人外じみた感じとの対比が属りとします。

 また、「ベス」、共通言語を解さない生物全般を示すこの言葉、この概念を創造してこうも上手く物語に取りこめるものなのかと、これだけでも読んで欲しい作品だと思います。

幻想と現実の間で。

  • 投稿者: 退会済み   [2019年 01月 09日 16時 39分]
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ドラゴンといえば、物語を好む人々からすれば、幻想の象徴。では、現実の少年が、幻想の象徴となった場合は…?

……という変身要素を含んだ一作。主人公クロロの未知との遭遇、未知の存在となった自分への、漠然とした内省から始まる。世界観への理解、内面の変化……それらが丁寧に描かれた、とても落ち着いた作風が特徴。

また、この作品、すでに百話以上続いている長期連載作であり、途中から作風の変化が顕著になっていく。

初期の静的で、内観的なものから、主人公が仲間に導かれる、動的なものになっていき、情景への微睡みに満ちた意識は、絆への好奇心へと変わり、文体も、地の文主体から、会話文主体へと変化していく。

途中、大きな転換期を迎えるクロロ。しかし、その思いの形は変われど、確かな洞察力、表現力は健在。彼の言葉に導かれるままに、穏やかな心持ちで、腰を据えて読む事ができる作品となっている。

この機会に、是非。

あっさりとした読み口に、ほどよい描写量!

  • 投稿者: 遊里   [2019年 01月 08日 23時 58分 ()]
私はこの作品を、日頃から考え事で頭を疲れさせている、けど頭脳の興奮をなんとか沈めるために読書をしたい……! というような方に強くおすすめします。

男子高校生が不幸な事故で異世界転生……これだけでは、ありきたりな導入かもしれません。
ですが、たった1話すら読みきらずに捨てるのは、とてももったいない作品です。

あっさりとした読み口、多くの心情や情景をするりと頭に入り込んでくる描写力、これだけで個人的には十分なレア物です。

魅力は他にもあります。
世界観で推すタイプの読者である私が、作品に没入する「決定打」となったワードがあります。
第11頁目の中盤部分です。

「汎用型エンケパロイドtype H2O」
ファンタジーだよね、これ!? と、溢れ出る驚きと考察により、一気にドラ好きの世界観に引き込まれました。
うまく導入に乗れなかったという方は、せめて11頁目まで読んでみてください!

キャラクター、料理描写、戦闘描写ともに優れた作品

  • 投稿者: 退会済み   [2019年 01月 03日 10時 47分]
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ドラゴンの描写がすばらしい。ドラゴン以外のファンタジー生物の描写も素晴らしい。マレフィムやミィなど、とにかく凝っている。
設定が細かい。料理描写も異世界という感じがしっかりしていて、凝っている。世界観が緻密だ。家具などインテリアも雰囲気がある。
いわゆる萌えからかけ離れてるところがいい。キャラクターがちゃんとキャラクターしている。サブキャラクターも濃くて、面白かった。128話、一気に読んだ。
意外とおばちゃんのサブキャラクター達が魅力的だったりするのでそこも見てほしい。クロロがデミ化する日が楽しみだ。

ドラゴンとして生きること

一度惹き込まれば抜け出すことは出来ない、深みのある世界観。

何も知らない、僕らと変わらない高校生が突然、死んでしまう。
そして気づけば、想像の世界にしか存在しなかったであろう『ドラゴン』となっていた。
それがどんなに過酷で残酷なことなのか、わかるだろうか。
『人間』なのに『ドラゴン』なのだ。そこに生じる矛盾や精神と肉体の乖離、考えるだけで恐ろしい。
これはそんな一人であり、一ドラゴンである『クロロ』が送る物語。彼の苦悩と覚悟、その生き様は私たちの心を鋭く撃ち抜くだろう。そして、『自分が何者か』について考えて欲しい。
きっとその世界観にのめり込み、彼らの仲間となれることだろう。

さぁ始めよう、人間らしい竜『クロロ』と共に────私たちの冒険を。

主人公をつい応援したくなる、不思議なドラゴンファンタジー

  • 投稿者: ふて   [2018年 12月 08日 22時 50分]
この作品は主人公が人ではない。ドラゴンだ。不遇な環境に生まれながらも知恵を振り絞り生き抜こうとするその姿に貴方は心を揺さぶられるだろう。

まず、この本を読むときに貴方はこの世界の住人にならなければならない。一見大変そうだと思うが丁寧な解説と奥深い世界観によってすぐになれると思う。
最初から強いわけではなく徐々に努力して強くなっていくその姿は私達に強い希望を与えてくれる。
個性豊かな仲間たちも見ていて面白く、読み進めていくときに出てくる謎も楽しませてくれる。

様々な種族が共生する世界で主人公が生き抜いていく姿は見ていてとても面白い。差別や虐めも描かれていて私達に生きる大変さ、辛さを考えさせられる。

とにかくとても良い作品なので是非読んでみてほしい。独特な世界観に引きずり込まれるから。
好きな登場人物もできるはず。私はマレフィムが好きだ。


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