イチオシレビュー一覧

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現代伝奇ロマン。

時は現代。舞台は日本。
ゆえに戦う者達は日本人である。
しかし戦う相手は現代人ではない。
古代から蘇った怪物である。
古の昔に葬り去られ、歴史からも消えた生物。
それが現代に何をもたらすのか。

この物語には魔法も超能力も出てこない。
だから人々は、敵を調べ上げ、考察し、実践する。
呼吸凍てつく氷獄から始まる物語は、現代兵器による戦闘を交えながら、生物学的アプローチに彩られる。

敵の正体。敵の強さ。そして取るべき戦術とは。
ページをめくっていると、あなたはいつの間にやら夢中になって読んでいる。
それはきっと、この小説が読み物としてのエンターテイメント性とストーリー性を両立しているからだろう。
細やかに描かれたディテールが、自然な味わいとなって読み手に深く染み込んでいく。

アマテラスと呼ばれる太古の人類。
それに立ち向かう現代人類。
生き残るのは、どちらだ。
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