イチオシレビュー一覧

何気ない日常…。
ごくありふれた出会い…。
そんなものが小説になるのか…。
いや、そんな何気ない日常にこそドラマがあるんです。
それを証明しているのがこの作品。
ジャンルとしてはエッセイなのだけれど、そこには世界のどこにもない作者だけのドラマティックなストーリーが展開されています。
普段、何気なく見逃している風景…。思い出してみませんか？
例えば、目知らぬ人とすれ違った瞬間、交差点で信号待ちしていて目にした街角の風景etc。
そこは”ネタ”の宝庫なんです。
そんなことを意識させてくれる素敵なエッセイ。
そして、もう一つのこの作品の面白さは作者の天真爛漫な人柄から繰り出される意外性のある”言葉”です。
その”言葉”の使い方に心が揺さぶられるのです。
そんな作品、放っとけるわけがありません！

この「小説家になろう」には何十万というユーザーが登録し、掲載される作品数はさらに多い。
さて、そのユーザーの中で、自分がどうしてここに行き着いたのか。覚えているだろうか。
このエッセイに綴られていることは、特別珍しいことではない。ありきたり、当たり前。
けれどそれこそが、わたしたちが忘れがちなことを思い出させてくれる。
そしてわたしたちにもう一度新しい心を与えてくれるのが、この作品だ。

柔らかな文章、ユーモアのある文章、飾りけのない文章。
色々な雰囲気が混じり合うことによって、飽きがこず、楽しく読み進めていくことができるエッセイです。

読んでいく中で私は、「あるある」に出会うことができ、くすっと笑えました。

特別ではないことも特別なことのように感じられてくるのは、作者様の技量ゆえだろうな、と思います。

一部分の分量もほどよく、とんとんと読んでいきやすいです。

とにかく魅力的なエッセイなので、ぜひ一度、読んでみて下さい！