イチオシレビュー一覧

蜀贔屓の転生者である劉封が、新野時代から蜀のマイナスフラグを回避するために奮闘する物語です。

タイトルにもありますが、基本的に諸葛亮は政敵です。

諸葛亮の悪い面が、大分強いので諸葛亮信者にはオススメは出来ないです。

ただ蜀の破滅フラグはバキバキに折るので、蜀のファンは読んでみることをオススメします。


また魏に関しては強大な敵っぷりを見せてくれるので、扱いは悪くないと思います。

あと呉に関しては孫権は割と嫌な奴だけど、悪くない流れかと思います。

所謂転生ものですし、蜀漢陣営の話。
ここまではありきたりではありますが、作者様が本当に良く正史を読み込んでおられ三国志演義的な君子がおらず読みごたえはあります。
何より諸葛亮孔明という大人気の英雄の解釈に一石を投じようとしている勇気に拍手を送りたい。

次回作で今度は孔明が主人公の物語を読んでみたいですね。

「おおりゅうほう！　しんでしまうとは なにごとだ！」

──　主人公 柳保は勇者である。

異界より、魔王孔明を倒すためにこの三国志の世界に呼ばれた。

だが、魔王孔明は最大最強の男。一筋縄では倒せない。
そこで彼の選んだ行動は、劉備の養子「劉封」として敢えてその懐に飛び込み、内側から瓦解させるという「埋伏の毒」

陸遜、劉巴等の頼りになる仲間達。
東奔西走、獅子奮迅の活躍を続け、魔王孔明を打倒する機会を虎視眈々と狙う。

さあ、今がその時だ！！
我等が勇者「柳保」の攻撃ターン！

「逆襲の劉封 孔明に殺されてたまるか！」

　──　三国志最大の謎が解き明かされる、その瞬間を見逃すな！！

些かタイトルがショッキングであり、転生ものの三国志ですが、作者がしっかり正史と演義を読み込んでいるので、作者独自の解釈を加えても、トンデモ三国志にはならず、かなり骨太の三国志になっており、安心して読めます。
敢えて三国志の代表的な英雄を取り上げず、一流とはいえないが、それなりの知名度と能力があり不遇な武将である劉封を主人公としています。
そして、ただの転生じゃなくて、自分が尊敬や憧れの人達と戦わなくてはいけないというところが、この小説のキモであり、オリジナリティが光ります。
演義で活躍する劉備の養子というポジションを逆手に、三国の英雄達と絡ませていくストーリー運びは絶妙です。
現在毎日更新しており、今後の展開に期待がもてます。
三国志好きな方に是非オススメしたい小説です。