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現代版「眠れる森の美女」・・・おとぎ話の恋を再び味わいませんか?

目立ちすぎる美貌をコンプレックスとして抱える花梨が、ちょっぴり不思議な雑貨店で見つけたオルゴール箱。
蓋を開くと、ラヴェルの「マ・メール・ロワ」第5曲「妖精の園」の華々しいグリッサンドとともに、妖精の少年セシルが現れた!
ファンタジーのエッセンスをひと振り混ぜた、純愛の物語です。不幸を呼び寄せてしまうほどの美貌を持つ花梨の心の傷を、セシルの無垢な笑顔が浄化していく様子に、こちらの心まで洗われるかのようです。

なお、タイトルの「海棠の眠り未だ足らず」とは、眠りが足りず酔いのさめきらない美人のなまめかしさを海棠の花に喩えた言葉だそうです。玄宗皇帝がかの楊貴妃を評した言葉だとか。

現代版「眠れる森の美女」、物語の扉――オルゴールの蓋を、開いてみませんか。
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