イチオシレビュー一覧

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苦味のあるシリアスパートと、テンポの良い掛け合いが最高のコメディパートの、絶妙なハーモニー

 五話前後で一つの話しに纏まった構成になっていて、それぞれのお話しで、繋がりのある複数人の人々のうちの一人の人物にフューチャーされる構成になっています。

 そのフューチャーされる人物によって、シリアスパートとコメディパートと、ガラリとその表情が変わります。

 最初のお話しがシリアスパートから始まり、さらに全体を通して物語の底流には、哀しみのメロディが流れている本作品。シリアスな部分では、その心理描写は切実な現実味を感じさせるものになっています。

 そして、二つ目以降のお話のコメディパートの掛け合いが本当に面白い。間の取り方、選択されているフレーズが最高で、思わず笑いが誘われます。

 一つの作品で苦味と笑いの両方を味わえる贅沢な作品です。
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