イチオシレビュー一覧

ある日、誰もいない、色の無い並行世界に入る力を手に入れた六郷夜介。静かに生きたい彼にとって、願い通りの場所だったはずの並行世界。だがそこは、様々な思惑が渦巻く戦いの舞台だった。特別な力を持つ夜介はその渦に否応なく巻き込まれていき……

良く練られた設定とストーリーに引き込まれます。並行世界に関わる個性的な登場人物達、特に類まれな才能に恵まれながら、どこか欠けたところのあるイレギュラーな人々が魅力的です。また彼らの個性と能力がぶつかり合うバトルも見どころです。

夜介の現在と過去、現実世界と並行世界を行き来しながら進む展開に最初は少し戸惑いました。ですが物語が進むにつれそれらが綺麗に繋がり、ああ、あれはここの伏線だったのか……と思わず唸ってしまいました。

物語の設定や構成を重視する方に特にお勧めです。
並行世界を巡る重厚なローファンタジーをじっくり楽しんでみませんか？