イチオシレビュー一覧

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架空戦記そのもの

  • 投稿者: calm   [2024年 12月 13日 15時 05分]
他の架空戦記と比較して個人的に秀逸だと感じたのは史実と架空の融合具合。
一見存在したかに見える技術や組織が架空のものであったり驚くようなことが史実であったり等々、「ご都合要素」が非常に自然な形で盛り込まれていて大きな違和感なく読むことができる。
それは技術的な文脈も同様で文量が多いので読むハードルは高いが「あり得るかも」と思わされてしまうような記述がとても上手いと感じる。

圧倒的な文字数から繰り出される納得感は架空戦記好きにはたまらない物があり、各種工学を嗜む者でも歴史のifを想像せずにはいられない。

まさに架空戦記。

兵器好きの方にはぜひ読んでみてほしい作品。

技術的説得力の勝利

  • 投稿者: cyanP   [2024年 07月 09日 18時 52分]
誰かのただの夢想を、ご都合主義を、
気に入らない歴史をひっくり返すがためだけに作られた安易な架空戦記ではなく、そこに存在する技術的な背景の説明と可能性、当時のエピソードなどが興味深く綴られており、説得力がありとてもおもしろいです。
歴史の流れ、パワーバランスを変えるためのきちんとした裏付けがあるので安心して主人公の活躍を楽しめます。

心を熱くしてくれる戦記物の良作

  • 投稿者: toxic   [2020年 10月 05日 09時 47分]
逆行モノの仮想戦記としては思想や視点による偏向が抑え気味で読み易く、
且つ段階的に主人公が課題をクリアして国家を良い方向に導いていく秀作。

ただし技術的な蘊蓄を立て板に水のように流すので、機械に興味のない人間には読み難い所があるかもしれない
また、明らかに根拠の無い作中情報も多く誤った理解、酷い誇張も散見されるので、
言うまでもなくそう言う部分は小説であるからして読み流すのが吉

史実情報を根拠としてよく引き合いに出してくるので、誤謬部分に引っかかって敬遠してしまう読者も多いと思うが
これから読む方は、今作は読み物として純粋に面白いので作中で出て来る引用については全て民明書房だと思って読み飛ばすと快適に楽しめると思う

最も心を打つ架空戦記の一つ

  • 投稿者: サナトス   [2020年 09月 21日 16時 03分 ()]
 設定が少し他とは異なる架空戦記です。
 架空戦記でよく扱われる海軍ではなく陸軍の航空機開発が舞台の中心であり、そこから政治に口を出す展開のみならず海軍航空隊や潜水艦や戦車などにも手を出すので「もう、あいつ一人で良いんじゃ」状態…だが、全てが不足だったため手を出さざるを得なかった。
 知識に裏打ちされた技術開発の物語は読み応えがありつつ、決して「知識チートでドッカン」ではなく、前世に戦後も人生が報われなかった技術者の無念と今生の日本をどうにかして救う熱意が心を打ちます。
 主人公がエンジニアなので機体名ではなく開発番号で表現されているのが少し取っつき難いですが、文章は読みやすいので、慣れると病みつきになる良い作品です。

敗戦回避の為、開発者サイドにて主人公は戦争に身を投じる

  • 投稿者: 退会済み   [2019年 07月 06日 19時 17分]
管理
ストーリーの導入は一度歩んだ人生をやり直すものなので比較的見たことがある読者の方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、この物語は一味もふた味も違います。
まず作者の膨大な知識量を伺わせる物語内に出てくる兵器の数々。航空工学方面は圧巻とも言える内容に驚かされました。少しでもこの分野を知っている方はとても面白く感じるでしょうし、専門外の私にとってはそういう仕組みだったんだと新たな知識を得られました。
物語の展開も飽きさせないよう配慮がされており、展開が進むにつれて史実と変わってくるのでこれかどうなるかが気になり先を読みたくなります。

第二次大戦期に興味のある方にはぜひ読んで頂きたい作品です。

面白いけど濃すぎてついて行けんw

  • 投稿者: 退会済み   [2019年 06月 10日 20時 10分]
管理
ものすごい文量の科学知識の羅列にサラッと挿入される
実在の人物の言動、解説される社会観には
へぇー、ホントはそうだったんだ!と思い込んでしまいそうな
そんな没入感があります
海軍に恨みでもあるのか?と疑う場面も笑えます

創作物語の部分を重点的に読みたい気もしてるんですが
それにしてもこのテーマにこの重厚なストーリー
のじゃロリ内親王、いる?

兵器開発の内容が具体的で勉強になります。

DSI(ダイバータレス式エアインテーク)についての長年の疑問が少し解決しました。
DSIの効果、意味については多少なりとも理解していたのですが、単なるコブと思っていたので、
1.盛んにテスト(F16等)されているのに、中華以外では量産機にほとんど採用されていない。
2.テストの評価では効果は高いとされる。
3.ショックコーンとの違い
等が、少し解りました。私にとって大変ストライクな内容でした。ありがとうございました。
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