イチオシレビュー一覧

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ゲームであってゲームでない。 夢であり現実でもある作り込まれた世界観。

皆さんはゲームの主人公のように仲間と共に戦い、旅をするような、そんな夢を一度は見たことがあると思う。

そして、誰もが一度はこれが現実になればいいのにと、そう思った事だろう。

この作品には我々が文字通り夢で見たそんな世界が広がっている。
昼間は普通の学生生活を送っている主人公達が夢の中でゲームのような世界で冒険を繰り広げていくのだ。

この物語の夢は現実に影響を与える物で、他のVRMMOを題材としている作品と共通している部分もあるかもしれないが、圧倒的な描写力でその設定及び世界観が語られており、とても斬新で新しいものとして完成している。

是非ともご一読いただきたい作品です。

胡蝶の夢、邯鄲の夢

  • 投稿者: mengy   [2018年 12月 29日 02時 03分]
 まるで現(うつつ)のように細い手を自由に伸ばし、その健脚で野原を駆けることができたとしても、そこは間違いなく夢と断定できるほど美しい場所でした。

 夢の中での体験は握った拳を確かめるように緻密で、夢の中での関係性はいつの間にか自分自身を形つくる。次第に夢は夢でなくなり、思いの詰まったその夢は、しまいに彼の現(うつつ)となる。

 胡蝶の夢。主人公、真(まこと)の真(しん)の現実は、夢それとも現実か。

 邯鄲の夢。真がその長い長い夢から覚めた時、見ていた夢は目覚めた彼にどう映るのか。

 まさに無限であり夢幻なこの世界観、堪能してみてください。
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