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「活字」を追う楽しさを実感できるファンタジー

  • 投稿者: TakeASeat   [2021年 01月 30日 18時 51分 ()]
「小説は漫画の下位互換だ」
そんな心無い言葉が飛び交うこの小説界隈。

しかし、イラストではなく活字を追うことでしか味わえない楽しさというのは、確実にある。
そんな活字を追う楽しさを教えてくれるのが、本作である。

①濁流のように押し寄せる心理描写
主人公のマグ先生は自分が何者なのかわからず苦悩に苛まれる。そんな苦悩が文字の濁流として押し寄せ、読者をたちまち飲み込んでしまう。

②流動的な情景描写
大気の動きから主人公の感覚まで、ありとあらゆるものが文字となって時を動かす。自然と脳内で文字が映像化されるような感覚。点で切り取ったものではなく、線で捉えることができる流動的な情景描写がここにあります。

文字が活きている。これが「活字」だ――そんな活字の楽しさを教えてくれる本作を読んでみてはいかがだろうか?

素敵なファンタジー作品。人外好きさん、どうぞ。ネーミングセンスも素敵だ!

  • 投稿者: root-M   [2019年 02月 11日 17時 49分]
なろうテンプレに飽きた方、上質で世界観のしっかりしたファンタジーを求める方、人外種族大好きな方にお勧めです。

主人公が目を覚ますと記憶喪失で、身体は明らかに別人のもの。そして眼前には尾と角のある少女(この子がとにかくかわいい)。というスタートです。

序盤からゆったり進んでいきますが(もちろん事件も起こる)、そこは記憶のない主人公と一緒に戸惑いつつ、「ん?? ああ、そういうことね、なるほど」と感情移入しながら読み進められます。

俺tuee作品のような爽快感はなくとも、丁寧な異世界の描写と、個性的なキャラたちに囲まれ、多大な没入感が得られます。

個人的に秀逸なのはネーミングセンス。
「ストランジェット」「ビアフランカ」「ファレルファタルム」って、声に出して読みたくなりませんか??

Twitterにある作者様の素敵なイラストを見てから読むのを強くお勧めします。

これが圧倒的文章力ってもんよ

  • 投稿者: 狐狸夢中   [2019年 01月 20日 02時 56分]
びっくりした。なろうとは思えないほど丁寧かつ語彙力溢れる描写から始まったからびっくりした。一話は若干長いからって逃げるな、二話以降も読む価値全然ありやぞ。その文章力のおかげで中身が濃いし、その濃さに合わさるように一話一話の長さがちょうどいいのよ。いつの間にか11話まで一気に読んでしもたで工藤。Twitterには丁寧なことにキャラの絵もついてますんでね。伸びますよこりゃあ.....。そしてなろうだけじゃなく普通に何かの小説コンクールに応募するベッキー
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