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壮大なスケールによるRPG風ゲームファンタジー

 乱開発の代償は、あらゆる生命の敵〈シャドウ〉の巣窟だった。

 さまざまな時空が繋がり、さまざまな生命体が確認された無数の世界。ギルドはそれを管理し、尚且つ〈シャドウ〉から人類を守っていた。
 選ばれた三人の少年少女はその生まれた背景や才能を活かし、一つのギルドに登録する。三人はパーティーを組み、協力し合いながら、クエストを達成していく。
 その中で匂う不穏な背景を感じ取りながら……。

 27時空が連結した世界観を壮大に書き表し、またゲームシナリオのごとく緻密に書き込まれた設定が、読者にもさまざまな選択肢を与えてくれる。貴方ならどの職業を選び、どの武器を取って戦場を駆けるのか?
 読者の戦略すら問う壮大なゲームファンタジー。

作り込まれた世界観に圧倒される、ファンタジー小説!

  • 投稿者: ユエ   [2019年 03月 16日 21時 57分]
本作は、「ディーバ超次元線」という世界を舞台に繰り広げられる、少年少女を中心とした戦記物語。

主人公の少年は「レンジャー」と呼ばれる人気の職業に憧れ、病弱ながらも自分なりのスタイルを武器に、ギルド「魔王軍」への加入を果たす。

ストーリーの大枠は、王道のRPGを踏襲しているので大変わかりやすく読み手に優しい。苦境に立たされながらも夢を諦めない少年の、真っ直ぐさがよく伝わってくる。

そして、そんな彼が挑んでいく世界観は、圧巻の一言。緻密に作り込まれた設定は物語の下地となり、ひとつの世界をリアルに構築する。

ゲーム化を前提に書き始めたものを小説化したらしく、読んでいると、まるで登場キャラとしてその場に立っているような感覚に囚われるほどだ。

純粋にひとつの世界を楽しめる作品。是非ご一読を。
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