イチオシレビュー一覧

躑躅高校に通う、チートでも天才でもない普通の女の子たちのドキドキ青春恋物語……なーんて思うなかれ。
その青春には、麗らかな春さえも真っ青になる“何か”が寄り添っている。

１章も２章も、主人公はどちらかといえばのほほんとした女の子。
そこに密かに、大胆に、絡み付いてくる個性豊かな人々。

“暴力”だったり“執着”だったり“狂気”だったり“愛”だったり……
そんないろんなものを詰め込んで青春を駆け抜ける躑躅高校の生徒たち。

ともすれば暗黒小説になりそうなそれらが、重すぎず軽すぎない絶妙な文章で青春小説として纏められている。
病んでる系が好きな人はもちろん、そうでない人にも是非おすすめしたい秀作。

そして、このお話をお好きな方は作者様の前作『ワンモアタイム』も是非是非ご一読あれ。
きっと心に残る…好みに突き刺さるに違いない。