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単なる伝奇作品というだけではない、ただ心に寄り添う温かさを堪能できる物語です

  • 投稿者: 退会済み   [2020年 11月 08日 22時 19分]
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綻び……古今東西の伝承において【こちら】と【あちら】がつながる事例はまま、あるのだそうだ。
有名処においては冥界のイザナミにイザナギが会いに行く日本神話など不思議と洋の東西を問わず、この手のあちらこちらが繋がる伝承は枚挙に暇がない。

この物語は廃墟の朽ちたコンテナ置場において、2人の男女が【なにか】としか表現できない怪異と相対しているところから始まる。
そして視点は、明らかに常人とは異なる2人から悲しみを背負った只人、城崎崇に移る……

さて、この作品は伝奇作品の王道をよく捉えた作品であると同時にヒューマンドラマであるとも感じる。

何故なら城崎の悔恨は誰しもが抱える可能性があり、自然と彼に対する感情移入は強くなる。

そして、そんな彼の心に何がもたらされるのか……人として何が正しかったのか、私は自然とそういうことを読了したとき考えさせられた。

この意味は、是非ご一読の上でご判断を
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