イチオシレビュー一覧

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なろう作品に適合する、流行に合わせた指南本

  • 投稿者: 日野るる   [2019年 06月 12日 21時 14分 ()]
お約束にはパターンがある。
人気と化した作品を多く読んでいる読者なら気づくだろう。
どれかの型にあてはまる。または心当たりを。

人気作品に共通するものは何?
どうしてあの作品は人気なの?
カタルシスを得るためには、どんな構造が?

そういった疑問を、皆が知っている作品に例えているので、実に理解しやすい。
勧善懲悪モノが好かれる理由。
王道が王道な理由。
最近多い「ざまぁ」タグの需要。

少し捻った作品を書きたい作者は、ここに書かれているお約束を取り入れるとレベルアップできるはず。
もはや文法といって良いほどに幅広く使われているパターンなので、この作品はもう指南書といっても過言ではありません!

故きを温ね、新しきを知る。昔から親しまれている童話や物語から、今流行の「物語の構図」を読み解く!

  • 投稿者: あきじゃ   [2019年 06月 06日 20時 36分]
JK、壁ドン、FSS――。

言葉の意味と使い方は日々変化していく。

よく知っていた言葉が今は通じない。
この様な急速な変化に戸惑った経験はないだろうか。

私の場合は「ざまぁ」だ。
もちろん、テンプレとしての意味は分かるつもりだが、しかし――。

どんどん簡略化されるパターン。
それに素早く反応する読者。
お隣さんに黙っていただきたくて、昔ながらの壁ドンをする私がついていけないのも道理か。

そんな私に「ざまぁ」の解き方を示してくれたのが本作だ。

童話や名作古典に表現される「ざまぁ」。
その分析と考察は、まさに目から鱗が落ちた。
私達が既に「ざまぁ」に慣れ親しんでいたとは!

本作は、「ざまぁ」好きな人はもちろんだが、避けている人にこそ読んでもらいたい。
避けている理由は、「ざまぁ」が原因ではないかもしれない。

興味深いざまぁの考察

追放や悪役令嬢など、ざまぁはどうして人気なんだろう?
気になっていましたが、この考察で一つの答えを得たと思います。
多くの人、つまり自分も実は好きだったから!
言われてみないと分からないですねー!
小説のネタなどに迷っている人は、自分ならどういうざまぁが受け入れられるか。このエッセイを見るとヒントになると思います。

今流行のざまあ入門書


 ざまあが人気の理由を尋ねられて、私なら、「社会にフラストレーションがあるから需要が高い」と答えます。

 しかし、このエッセイは、さらに詳しく、童話などの歴史からざまあの優位性を説いています。

 一般的な復讐ものとの区別として、必ずしも積極的に危害を加えるのでなく、悪人が勝手に自滅してくれて爽快!という感覚でしょうか(違ったらすいません

 ポイント厨の作者がこれを読んだら、ざまあを書きたくなること受け合いです。(事実私もそうなりました)

輪廻と因果の統計学本

  • 投稿者: 退会済み   [2019年 04月 26日 20時 09分]
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小説創作と言う名のゲームがあるならば、取扱説明書はこれだと思える作品。まどろっこしい比喩がなく読みやすい上、誰もが知る古典や童話の引き出しから分かり易く「ざまぁ」の樹状図を完成させている。

流行りに肖るな!!そう言って批判しているだけでは意味がない、ただ叫ぶだけではいつまでも壁のままだということだ。設計し、切り出し、組み立てることによって初めて人を高みへと導く階段とすることが出来る。

そしてこの作者はその段を上る人間では無い、創る人間である。

道が無く喘ぐ創作者よ、壁が立ちはだかり進めない創作者よ。是非この教科書を手に取って欲しい。縁の下の力持ちの偉大さを、内部まで拘る事の重要さを、己の階段を誰かの協力で作る快適さを、全て教えてくれるだろう。

そして最後に階段を上り出す時、一歩の前に安全確認も兼ねて振り向いて欲しい。この作品に感謝を伝える為。
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