イチオシレビュー一覧

剣と魔法のファンタジー×乙女ゲー。
乙女ゲーのヒロイン担当にして、本作の主人公は孤児の少女アーリシア。
ヒロインになり替わろうとした女から、乙女ゲームの存在やこの世界についての知識を得て。
それらは故あって歯抜けでしたが、彼女の生き方を変えるには十分だった。

ヒロインの運命なんて知らない、と僅か七歳で外の世界に飛び出し、苛烈に闘う彼女の姿は、夜空に輝く花火のように鮮烈です。
話が進むにつれ、乙女ゲーの攻略対象や悪役令嬢との縁も出来て、アーリシアの在り方に衝撃を受ける事となります。
目的の為に手段を択ばず抗い続ける、主人公の戦いが妙に癖になる作品。

本作の主人公はいわゆる乙女ゲーのシナリオ改変ではなくシナリオその物を破壊します。計略や人情ではなく物理的に。
盤上の遊戯のルールを理解しその上での勝利を目指すのではなく、有無を言わさず盤その物を物理的に破壊する主人公に惚れます。
あまりにも物理的な活躍なので素直な乙女ゲー物なのに少々グロ注意というわけのわからない事になっていますが胸糞悪くならず、言い方悪いですがひたすら爽快感ありまくりです。
乙女ゲーのメイン舞台である学園のかなり前時間からの丁寧な描写のおかげで各キャラの学園でのシビアな関係や立ち位置がよりわかりやすくなっているのも素晴らしいです。
その弊害でごく一般的な天真爛漫で素直で笑顔なヒロインというのはとんでもなく脳パラダイスな超生命体である事が判明w
乙女ゲー物なのに主人公がひたすら物理的にカッコ良く、キャラ達も魅力的で戦闘描写も丁寧かつ爽快感あり、オススメします。

　
　主人公は孤児の少女だ。だが、とある出来事により、自分が「乙女ゲーム」というものの「ヒロイン」だと知る。

　これから始まる「物語」を彼女はくだらないと一蹴し、自分の力で生きていくために強さを求めるようになる。

　力を得ることを選んだ少女はストイックに己の強さを磨き続ける。
　運命を撥ねつける強さを手に入れるためならば、敵となる相手が格上でさえ挑み続ける。

　相手を「敵」と見なせば、彼女はためらうことなく殺すための刃を振るうのだ。
　それはある意味、純粋な信念とも呼べるだろう。

　全ては彼女にとって経験、知識、技術といった「糧」となり、強さへと変わっていく。

　何のために強くなるのか。
　何のために生きるのか。

　運命から逃げるのではなく、戦うことを選んだ少女は一歩ずつ、成長していく。

　「運命」に抗う牙を握りしめた少女の生き様を逸らすことなく、どうぞご覧あれ──。
　　

適者生存…この物語を読むにあたり、この言葉が浮かび上がります。

花咲く前の蕾だった少女が、過酷な環境によって雑草のようにしぶとく、強かな存在へ。
鋼を鍛えるかのように何度も心と身体を叩き、鍛えて伸ばし、人として成長していく物語です。

生まれは兎も角、育ち方でこうも人生が変わるものなのか、光の道を歩むことも可能だった少女が、闇の生き方を選択することになるのか。

異世界転生者達によって捻じ曲げられた運命が、主人公と交差するとき、新たな世界が広がって行くのがわかります。

質の高い文章と何よりも表現力、内面の複雑な心理描写も書き上げて、まさしく玄人裸足の作品であると、言えるでしょう。

ファンタジー好きにはオススメの作品です。

少女は運命に逆らう。何ものにも束縛されない為に。
とある事件から自らの出自を知った少女は、その一見恵まれた様に思える定めに身を委ねることを拒絶して、一人旅立つ。
彼女の行き着く先には、何が待っているのだろう？

町のチンピラと戦い。盗賊と戦い。暗殺者と戦い。魔物と戦い。

殺し。殺し。殺し。殺しまくる。

手段は選ばない。

宙を舞う殺戮の少女。
乙女ゲーム史上最恐のヒロイン 爆誕。

レビュータイトルは乙女ゲームヒロインのとても素晴らしい感情の一節です。

まだ幼少期少女期のため戦う相手は基本的には格上ばかり、今から戦う相手も一度完膚無きまで叩きのめされ、死を覚悟して激流に身を任せての逃亡した者とのリベンジマッチ。

乙女ゲームの学生編にはまだ入っていませんが、これから入っていくであろう乙女ゲームで一体どういうストーリーになるのか非常に楽しみにしております。

熱いバトルが好きな方に是非ともオススメです。漢前なヒロインの熱い生き様に惚れちゃいますよ。

ヒロイン？それになりたいから死んでくれ？
－ふざけるな、貴様が死ね
そうして、スラムの浮浪児は老婆を殺した

殺した老婆は不思議な知識を持っていた
それはこの世界が遊戯として存在し、様々な技術が発展していた世界だったが…

ゲーム？ヒロイン？なんだそれは
そんなものであるものか、あってたまるか
私はアーリシアだ、一人の人間だ。そんな箱庭の人形などでは無い！

もし仮にここが遊戯の世界だったとして、筋道通りに動いてたまるか。ストーリーとやらも知ったことか
私は生きるんだ、人形遊びの人形などと並べるな！

神になぞ祈らず、運命に唾を吐き捨て、己の四肢で以て道を拓き歩む、そんな少女のお話


なんというか泥臭い人間の確かな歩みという、それこそ正に泥のように重たく粘っこいお話
好きな人は堪らなく好きになるような、そんな魅力が