イチオシレビュー一覧

主人公リュージは単純一途な男である。
親友と認めたならずっと親友である。
それが例え自らの勘違いであろうとも……

時は流れ、互いに成長する。
それでもリュージの悪癖は治らない。
リュージを想う『親友』マコ。
2人の想いはすれ違いとでも言えばいいのだろうか。
不思議な関係を築くに至った。

読む側としてはもどかしさが堪らず、リュージしっかりしろ！
と何度も言いたくなること必至。
果たしてこの物語は本当に悲劇なのか、それとも……

　光輝く『思い出』と言う名の宝石。しかしそれを胸に抱いて過ごすには幼稚で、捨てるには惜しく、宝物入れにしまってはすぐにまた取り出す日々。
　周囲の目まぐるしい変化に戸惑いと焦りを感じた主人公の精一杯の背伸び。それが彼自身を苦しめ、また宝石を手放せなくなる…………。

　『一緒にいたいだけなのに……』

　お互いの在り方に戸惑い、悩み、落ち込んでは手探りの日々が彼等を大人へと成長させる……事を期待して―――