イチオシレビュー一覧

小鷹りく先生のオッドアイの星シリーズの第一弾『オッドアイの守り人 ―暗幕のエナミー(敵)』。

一国の命運を左右するほどの力を秘めた稀有なオッドアイを持つ美青年・鹿波海静は、過酷な少年時代を経て、後にパートナーとなる染谷良臣と出逢い、ふたりは無二の親友となる。

やがて、海静の完全覚醒を以って、その関係は主と守り人として更に絆を深めていく。

何より、切な過ぎるふたりの愛の行方に目が離せない。

物語は、穏やかに進む前半とは打って変わり、後半には畳み掛けるような怒涛の展開が待ち受ける。
裏切り、チート、清算、喪失の果てに砕けそうになる心に灯る希望の光。そして、祈り。


情感溢れる筆者の描写力に惹き込まれ、時間を忘れて一気に読了しました。

衝撃のラストには思わず「ええーっ!?」と叫んでしまいました。
これはもう第二弾を読むしかないっ！

目に特別なチカラを持つ主人公の物語。
初めは少し不便なだけのチカラだと思っていたのに、実は……！！

ゆっくりとしたテンポで丁寧に描かれるこの作品は、十九話『Colors』から物語が一気に加速します。
目に秘められた真のチカラを知ると同時に、主人公の周囲もまるで世界が変わってしまったかのように変貌してしまう。

なので、十九話まで一気に読んで欲しい。
そして十九話からも味わうように読んで欲しい。
そんな作品です。

禁断の恋（？）も交えながら、物語は今なお継続中。
果たして主人公の運命はどうなってしまうのか？

ぜひ、皆さんにもその目で確認していただきたい。