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怪異を退治するオカルト研究会を舞台とした青春群像劇

  • 投稿者: カケル   [2020年 08月 05日 03時 05分]
タイトルにあるようにオカルトを物理で解決する先生が大活躍するコメディタッチの話……と思いながら読みはじめたのですが、結果、いい意味で裏切られました。

もちろん顧問の先生がオカルト相手に物理で無双するというのは間違っていないのですが、どちらかと言えば生徒たちの迷いや葛藤、そして成長に主眼がおかれています。

複数人の一人称視点で話が進んでいくことでそれぞれの生徒の心理描写が丁寧に描かれており一気に読み進めるほど引き込まれてしまいました。

また、コメディが随所に入っているため、あまり固くなりすぎずに話を追っていくことができました。
特にホラー展開時に先生が登場したときは、水戸光國公の終盤登場シーンのような安心感とともにシリアスを破壊していきます。先生まじリーサルウェポン。

オカルトが好きで恋愛を含む青春物語を読みたい人にオススメな現代ファンタジーの傑作でした。

ホラーとギャグは紙一重

タイトルで全てを語っている気がしますが⋯⋯。
ギャグ割合が高めなので、気楽に読めるのが嬉しいです。

高校のオカルト研究会に集う異能者たち。
様々なオカルト的な事件に首を突っ込んだり、巻き込まれたりしつつ解決していきます。
これだけなら、ありきたりな設定なのですが、そこで作品タイトルをもう一度確認して下さい。

はい、おかしいですよね。
おかしいのだろうか?では無く、明らかにおかしいです。

この顧問の先生、幽霊どころかシリアスさんも殴り飛ばします。
その度に突っ込みたくなりますが、それが面白いですし、何が安心感があります。
あるべき形に物語を動かしてくれているからです。
それも、ギャグ方面に。
王道のヒーロー物や、時代劇のような魅力に溢れているのです。
一度読んで頂ければ、納得出来るでしょう。

後、女の子たちが可愛いです。
それぞれの魅力を存分に発揮してくれるのも、この作品の魅力です。
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