イチオシレビュー一覧

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『魔を撃つ結晶』と『捨てられた実験体』

舞台は悪魔が存在する世界です。

魔界と人間界が入り混じるこの世界では、人身売買のオークションが行われ、獰猛な魔獣が闊歩するような世界感。

ヒロインも主人公の師である人物に買われたことで主人公たちの元へとやってきます。

タイトルテーマである『結晶』と『魔術師』という要素は主人公の能力に由来したもので、魔獣への攻撃や身を守るための武具として、

その他、ヒロイン心が通うようになったきっかけはこの結晶を用いた技の美しさなどが始まりだったり...。

三人称視点、並行進行で描かれる作品は、主人公達と出会う前後での戦況の変わり方を強調する表現となっていて、主人公の持つ素質や敵対勢力の戦力の大きさが際立つ構成となっていて、

丁寧な世界感の作り込みを人物たちの会話の中から感じ取ることができます。

結晶魔術を用いた戦闘は他に見ないので印象的でした。

素敵な作品ですのでぜひご一読ください。

魔法や悪魔の設定がよく練られたダークファンタジー

よくあるマナがあり、魔法がありましたという量産型の設定に頼らず、悪魔と関連づけられて魔法の設定がよく練られている良作設定作品。
荒削りな部分はあるものの、キャラクターたちも魅力的。特に主人公のソルは、バックボーンがしっかりしている。彼は悪魔が宿っているという設定だ。その宿っている悪魔の力も彼の個性と関連していて、とても魅力的。
二章からは魔獣との戦闘が始まり、ここから本格的に悪魔との戦闘に入る。魔法のネーミングも独特で、戦闘描写も魔法と物理攻撃を使ったとても魅入るものとなっている。
三章からはその戦闘描写がさらに激化しており、とても楽しめた。
これからソルは自分に宿った悪魔とどう付き合っていくのか、悪魔たちのとどう戦っていくのか見物。
悪魔を使っているとはいえ、知らない人でも読みやすくなっている。そんな悪魔もいるんだという勉強にもなる。
作者が楽しんで書いてると分かる一品
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