イチオシレビュー一覧

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ファンタジー近代世界で轟かせる経済戦争

  • 投稿者: 夜市よい   [2023年 01月 04日 20時 41分 ()]
本作は先ず前世知識を生かしたお菓子作りや新型馬車の開発で土台を着実に築き上げたかと思った
序盤早々に経済制裁の仕手戦を繰り広げた主人公ヴィルミーナに先ず惹きつけられる。

また国と国との本格的な戦争描写についても非常に優れていて、
制空権の完全掌握から補給中継所の爆撃、そして自国の焦土作戦を始め敵策源地の破壊と
架空戦記を期待して読まれる方にも満足できる内容が描かれます。

さらに上記に加えての盟友レーヴレヒトと繰り広げられる恋愛描写があるのが素晴らしい所。
第一部でのあの劇的な再会は本作の代表的な見どころなので是非先ずそこまで見てみてほしい。
主人公も流石だがそんな主人公に付き合って打ち負けないレーヴ君本当に凄い。
200万字超と長い作品ですが、是非栞機能を活用しながら読み進めてほしい素敵な一作です。

(同じ紹介を自サイトでも投稿しています)

いわゆるなろう系の中の怪物

  • 投稿者: りなりは   [2020年 08月 11日 17時 28分]
これだからなろうを読むのはやめられない…
在り来りな、よく言えば「普通」の主人公では無い。

押し寄せて来る文面、ピンチと関西弁、つかの間に挟まれるイチャイチャで一呼吸して物語に浸かって行きます。

前世がエリートであるからこそリアリティや緊迫感、疾走感は他ではなかなか味わえない!

1話の重みは重めですが、それを気にも止められないほど「商売」を見せられます。

子犬のガブと子犬のナルー

子犬のガブは王妹大公令嬢ヴィルミーナの愛犬、なに一つ不自由することなく愛玩を享受する。子犬のナルーは小さなヨラと共に魔獣災害に泥にまみれながらも抵抗し、小さな奇跡を見せつける。さてどちらが主人公なのか。

転生した令嬢は国家、貴族、政治、戦争、経済、等々に関わっていく。あまつさえ、悪役令嬢に対するヒロインみたいのまで登場してしまう。
さらには、モンスター、竜、飛空艇、魔導、定番のキーワードも当然でてくる。すなわちこれぞ、なろう小説。

ではない。

「国債の38パーを所有」、これがこの小説の本質だと、自分はそう思う。
上記、なろうのキーワードを持ちながらも、陰惨、凄絶、血みどろの国家関係。

それが、ガブとナルーの対比を現す。

なろうのキーワードと、それを駆使した別の世界と、そして、なんともコメディなこの小説はたまらなく面白い。

転生肉食令嬢、覇道を征く

  • 投稿者: 暁麒麟   [2019年 12月 12日 14時 11分 ()]
タイトル通り、王妹大公令嬢として転生した現代からの刺客――もとい上昇志向の強いやり手のおばさんが近代っぽいファンタジー世界で覇道を征きます。

学園編では女性向け恋愛ゲームのヒロインっぽい子や悪役令嬢っぽい子なども出て来ますが、メインの舞台は政治と経済。
王宮を舞台に、近代っぽい世界を舞台に、転生令嬢は取り巻きたちを引き連れ、戦争やカルテルからの妨害にもめげず、ひたすら覇道を突き進みます。
その道はどこへ続くのか、興味の尽きないヴィルミーナ嬢の生きざまをぜひ皆さまにもご覧いただきたい。

悪役令嬢の系譜に属する痛快なファンタジー王宮(政治)小説です

  • 投稿者: 平手造酒   [2019年 12月 08日 15時 11分 ()]
過酷な環境で冷酷な貴族のやり方を
肯定せざるを得ない異世界で
主人公は悪役令嬢ではないですが
強烈な個性で一見するとやっている事は
悪役令嬢そのものの元キャリアウーマン転生者が
内政や経済活動で成果をあげていく主人公
王妹大公令嬢ヴィルミーナ独特の世界観が
おもしろく真剣なゆえに笑える物語です。

主人公の名言「敵こそ最も傍におけ。統治者の心得でしょ」
まさにマキャベリストそのもの。
チートな能力は主人公にはなく前世の知識や経験を
生かした商才と政治力の内政主体です。
戦争描写は某幼○戦記を思わせる緻密な描写満載です。

メインやサブ、ライバルキャラや敵はもちろんの事
ありがちなモブキャラでも克明に描写していきます。
イケイケどんどんな部分とあえて悲しい現実を
どぎつくリアルにこってり描くコメディタッチな物語。

一度読んで独特の世界観を味わって下さい。

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