イチオシレビュー一覧

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この数々の設定に、無駄な箇所など一つもない

大災害に見舞われ、自然との共生・無駄な争いの撲滅を謳うようになった、近世に近い独特な世界観の近未来が舞台のバトルストーリー。

この作品の何よりの特徴は、世界観や登場人物の一人ひとりにまで与えられた強烈な量の設定です。まさに圧倒的というほかなく、それはまるで興味本位で第一話を覗いてみた読者をふるいにかけてしまうかのような。

しかし、その設定一つひとつを丁寧に拾った物語づくり、ヒューマンドラマこそがこの作品の真価。あらゆる人物に「人生」があり、その「人生」が糸となって紡がれたものこそが、この作品の本質です。

このユニークな読了感は、他の作品では味わえない。
ふるいにかけられ、生き残った者のみが味わえる、ちょっと特殊で特別な作品だと自分は思うのです。

西暦2099年世紀末。大災害と破壊の末に、人類は生き延びていた!

  • 投稿者: ELS   [2021年 02月 15日 22時 28分]
今より少しだけ未来の地球。
未曾有の大災害が起こり、軍事兵器や化学兵器は爆発し、地が裂け火山が噴火し津波が全てを滅ぼした。まさに世紀末。

しかし、人類は生き残った。
人類はかつての価値観と決別し、自然と対話して、しぜんの力を行使する魔法を使うことのできる人間まで現れた。

だが、新世代の人類が目覚めるその一方で、悪者たちによる略奪や暴行が増えてしまう。それに対する解答として剣術や格闘術を修めた賞金稼ぎという生き方が生まれたのだ!


近未来という世界観から繰り出された、この破天荒な設定はオンリーワンとしか言いようがない。いわゆる近未来っぽさを廃して、武器や防具を買い、チームを組んで戦う。これが良い。

第一話から文字数がヤバいですが、まずは五話まで読んでみて!
実は私も第一話読んで、しばらく置いてたんだけど、これは一話ではわかんない中毒性がある。カフェインと糖分と一緒だ!

熱い魂の咆哮を聞け

  • 投稿者: 斎木伯彦   [2020年 08月 16日 17時 33分]
 『バンドー』とは一言で言えば「熱いバトルがここにある!」、それだけ。
 しかし、その熱いバトルを支える骨太の世界観と、バンドーを取り巻く仲間たちの生き様が、より熱く滾る、それがバンドー。
 丁寧に描かれる戦闘描写は、駆け引きと、息の詰まるような攻防からの劇的幕切れ。
 更に合間に挟まるヒューマンドラマが、圧倒的規模で押し寄せる。
 気が付けば、あっと言う間に読了してしまう。
 文字数なんて気にならない。
 目の前の分厚い壁を、成長するバンドーと共に打ち破れ!

人の数だけ、生き様がある。

  • 投稿者: 退会済み   [2020年 01月 27日 00時 21分 ()]
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一言で表すならば、ハードボイルド。

しっかりと設定を練り上げられた、
重厚な背景描写に、地に足を付けた、
泥臭い、登場人物たちの、
息遣いまで感じ取れるような生き様。

ひとつひとつのエピソードに、
賞金稼ぎ、犯罪者、一般庶民・・・・
そして国家権力。そういったものが、
絡み合っていくリアルな世界観。

剣と魔法が主流の世界で、
お人好しな賞金稼ぎ、バンドー・レイジは、
どういった生き様を見せていくのか?

これは、主人公の成長物語と、
いうだけではなく、
あらゆる登場人物の生き様を、
読み汲み取っていく物語。
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