イチオシレビュー一覧

ちょっと怖いタイトルですが、ホラーではありません。
「この恋を殺しても、君だけは守りたかった。」に改題され賞受賞、書籍化されています。私はこちらの方が内容を的確に表しているようで好きです。

ヒロインは吃音に悩み、いじめられないようクラスで目立たないよういつも悩んでいます。

そこに現れた転校生。ヒロインと積極的に接点を持とうとします。この先は本編にて。

終盤の展開で驚かされます。

私はあまり読まないタイプの小説ですが、
ふと、珍しくないようで、でも無視の出来ないような、
そんな気かかる題名でしたので、拝読させて頂きました。

読み始めた時、いわゆるざまぁ系(ラノベの括り)かな、と思いながら読み進めていましたが、おや？おや？と違和感を覚える仕方で惹きこまれ、気付くのは、
色々な種類の人間の性質の表現が巧みで、単語には出来ないけども、なんだか分かる！という雰囲気がしっかりと表現されていて、
予測の付かない展開の仕方、

題材と舞台はとても身近なそれでいて大人は触れたがらない物、それらを登場人物達で足場にして説得力を固め、
それでいて読者を嫌な気持ちにさせずに最後まで読ませる力のある文章が心地良く、フィクションながらこうなったらいいな、と思える良質の読後感でした。‬