イチオシレビュー一覧

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「ふんわり」と残酷

  • 投稿者: 地湧金蓮   [2023年 08月 06日 07時 48分 ()]
 本作は、ゲラン社の名香「ルール・ブルー」のようだなと思います。設定というか基本構成がきっちりしていて、中間から多様な花の香りがふんわりと香りだすのです。

 しかしこの「ふんわり」にだまされてはいけない(笑)。この「ふんわり」はスクリーン?に映された幻燈であって。スクリーンをめくると、そこには誰も住めなくなった廃墟が見えるんです、私の場合。

ウクライナの原発をめぐりかけ引きが行われています現在、(ある意味残念だけど)痛烈な社会風刺となっていると思います。

 祖父母と子供たちだけの列車、「ふんわり」と残酷が裏表の世界です。どうぞご一読ください。
 

その列車は夢と希望を乗せて素晴らしき世界を駆け巡るーー

∀・)こんばんわぁ☆童心に戻りたいならば子供になった感覚になって『銀河鉄道の夜』を読むのだぞ☆いでっちで~す♪♪♪


∀・)はい。本作はその銀河鉄道に負けない素敵な列車が素敵な鉄道を走る物語です。乗客は老若男女さまざまでございますが「四季の景色」をゆっくりと駆け抜けてゆきます。その壮観な眺めにウットリする乗客たち。ただこの列車「未来号」というのはそもそもが特殊な列車であったのでございます――


∀・)なろうSF界のHOPEとして名高い石江京子さまが手掛ける壮大なSFロマン。そのロマンを知らないのは勿体ないと断言致します。まだ読んだ事がないよっていう人は読みましょう。その結末に色々想われる事はあるでしょうけど、そこにきっと価値があるのです。さぁご一読を。あなたも本作を読んでこの列車を体感すべきだ☆☆☆彡

車窓が移すのは、確かにあった過去と目指すべき未来の風景

  • 投稿者: 三羽高明   [2020年 04月 01日 21時 14分]
本日は特別観光特急『未来号』にご乗車いただきまして、ありがとうございます。この列車は終点の隣町行きでございます。ご利用できるのは小さいお子様とお年を召した方のみですので、お間違えの無いようご注意ください。

車窓からは四季折々の風景がお楽しみいただけます。満開の桜、セミの大合唱、鮮やかな紅葉、凍てついた銀世界などを、ぜひともご堪能ください。また、都心や山村なども抜けますので、そちらの光景もお楽しみいただければ幸いです。

終点でお待ちしておりますのは、少し切なくも、温かな希望のあるラストです。辿り着くまでの間、どうか『未来号』での旅を、ごゆっくりとお楽しみください。

初めてSFを読む方にお勧めします。静かな、終わりの後の世界を、車窓から眺めませんか?

  • 投稿者: 黒イ卵   [2019年 11月 24日 12時 04分 ()]
『未来号』

それは、ある特別な電車です。
乗っているのは、年老いた者達と、年若い者達。

銀河鉄道の夜に乗っているのは死者達ですが、こちらの電車に乗っているのは生者達。

全4話、電車に乗って、景色を眺めている内に、あっという間に終点まで着いています。

静かなところで、ゆっくり味わいながら、
読んでみるのをお勧めします。

終わった後の世界にも、温かさが残っています。
それを、希望と言うのかもしれません。
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