イチオシレビュー一覧

簡単な質問ほど難しい。
答えは、生きていくうちに変わっていきます。

ある種の本気に満ちたエッセイを紹介します。
こちらのエッセイ内で、タイトルにした質問への回答は、前半と後半で変わります。

前半では、悔いなく生きる。
後半では、書籍化する。

明確な目標である書籍化を叶えました。
この作者は。

簡単ではありません。
それに前半にあたる第一部が、病の話では重いと感じてしまうかもしれませんが、このエッセイなら、読めます。
読み手へ軽妙に呼びかけるように書かれているので、するすると読めます。

後半にあたる第二部では、書籍化するために行ったことが書かれています。
プロにレビュー依頼するのは興味深いところでした。
レビュー内容？書き手の方なら色々思うところがあると思いますよ…

第一部の終わりの方にあるこの言葉、

　『そんな生き方をしようと思う。』

読めば重みがわかります。

どうぞ。

⭐︎注目ポイント其の一、工夫いっぱいのサブタイトル

絵本、映画、小説、漫画、ゲーム…。
作者の趣味のストライクゾーンw
特に渾身の捨て身(？)タイトル「セガワ、心臓止まるってよ」がキレキレ！！

⭐︎注目ポイント其の二、病気とか手術の「へぇー」

Ｑ.1もやもや病？
脳に張り巡らされた毛細血管束てば偉い。脳にあるはずの血管が無くてもさ、人間て、ちゃんと生きていけるんだ！という素直な驚き。
Ｑ.2冠攣縮性狭心症(カンレンシュクセイ キョウシンショウ)？
血管て痙攣するんだね。痙攣して「きゅ」って細くなったらば…なんと！ダイナマイト材料のニトロで血管を拡張させるって！これまた人体と物質の効果の不思議。

⭐︎注目ポイント其の三、人生の色と味

作者が「死」を身近に感じて思ったこと。
それは・・・。
本文をぜひお読みください！瀬川君のおもしろいおかしい、ときどきホロリなせきららエッセイです。

「明日やればいいや」
「また今度にしよう」

そんな風に当たり前にやってくる未来にむけて、物事を先送りにしている人のなんと多い事か。かく言う私もその一人である。

しかし人生とはいつ終わるかわからないのだ。
いつかやってみたいと思っていたそのいつかは来ないかもしれない。
今日喧嘩した家族と明日仲直りできないかもしれない。

当たり前だと思っているあなたの未来は、本当は当たり前などではないのだ。

いかに今、生きているこの一分一秒が大切なものであるかということを。
いかに人生の中での出会いの一つ一つが、かけがえのないものであるかということを。

そんなことわかってると誰もが思うだろう。

でもこの話はノンフィクションだ。

これは実際に命の危機に陥って、人生の意味、そしてその大切さを知った一人の男の物語である。

病気と闘い続ける。
病気とうまく付き合っていく。

同じ意味かも知れないが実際は全く違う。
倒せない相手、勝てない相手に無理に闘いを挑む必要など全くない。
要は自分が負けなければ良いのだ。

世の中には難病と言われるものがいくつもある。
難病指定を受ければ医療費は劇的に安くなる。
家族としては嬉しいのか？
そんなはずがない！

それでも！
自分の足で病院から帰れることの何と素晴らしいことか！
自分の手で作品を執筆できることの何と素晴らしいことか！
生きて家族の待つ家に帰れたことが、どれほど素晴らしいか！

これを読んで実感してください。
金で買えないものの一つがここにあります。