イチオシレビュー一覧

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誰かのために、何かのためにと為したことの真の姿。

  • 投稿者: 退会済み   [2019年 12月 07日 01時 32分 ()]
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研究所にずっと籠りきり、行っていた研究は世界を救うはずのものだったのかもしれない。

でも、守りたいものは、救いたいものの、今の姿はどこにあったのだろう。

そして、その世界のための奇跡を起こすための材料と、その奇跡を享受する人たちは、主人公が想定したものなのだろうか。

いつの間にか変わってしまって、残った真実と事実と事実に、また意味は残るのだろうか。

ここで終わりのように見えるお話は、なぜか続きがあるようなそんな気がします。

魂の転生であり、命の連鎖

 ああ、これはすごい。
 最初に読んだ感想はそれでした。これを語る言葉は私には足りない。それでも、無理やり捻り出したレビューを載せます。



 暗い研究室。

 砂に埋もれた街並み。

 そこで錯綜する、一方通行の愛の形。

 行間からそれらの情景が滲み出てくる。
 魂を扱う主人公。人の魂を動力とする機械。それは命そのものを越えて、世界を変革する。

 愛と命と魂を扱う本作品。一見アンハッピーエンドの最後はしかし、連鎖していく命という普遍性を提示してくる。

 犠牲は、ただの犠牲なのか。それとも。
 その答えは我々読み手に託されている。



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