イチオシレビュー一覧

普通の田舎娘が失踪した父を探すために王都へ。そこで王宮での権謀術数に巻き込まれていきます。失踪した父の秘密と王家に伝わる2人の魔女の伝説も絡み、物語は複雑な展開を繰り広げます。
心にどこか痛みを抱える人々の中で主人公の真っ当な素直さが重くなりがちなストーリーを支え、ミステリーとファンタジーの融合で次を次をと楽しんで読み進められる作品です。

魔女の伝承が受け継がれ、幻想の香りをかすかに漂わせる王国が舞台の王宮陰謀劇。

父を探して王都にやって来た主人公と共に、渦巻く陰謀を追いかけていくうちに、徐々に明らかになっていく真実にワクワクが止まりません！

そんなハラハラドキドキの物語の中で、レビュアーが一番推しているポイントは「キャラクターの魅力」。

初見のイメージをいい意味で裏切る、魅力的なキャラクターがたくさん。
様々なキャラクターの内面を知れば知るほど、その意外性を魅力に感じること間違いなし！

伝承だけだと思われていた幻想世界が、物語が進むにつれて次第に生き生きと鮮明に、そして身近になってくる感覚が最高です。

作者様が目指す「気軽に読める陰謀劇」の言葉通り、丁寧で読みやすく、かつ読みごたえ抜群な新米メイドの王宮事件簿、是非読んでみてください！！

全体的に丁寧に書かれていて読みやすく、ストーリーも借り物感はありません。また「陰謀」「わけありな主人公」というキーワードが付いている割には、どこか暖かい雰囲気です。ファンタジーに分類されていますが、登場人物にしろ世界観にしろマニアック過ぎる設定にはなっていないため、好感が持てます。
最近になって掲載された作品の中では、なかなかの良作だと思います。たいていの人におすすめできる作品です。