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▽レビューを書く幸せになると死ぬ、そんな少女と彼氏の物語
- 投稿者: 柴野いずみ@『公爵閣下』一二三書房WEB小説大賞銀賞受賞! [2023年 05月 27日 04時 24分]
「私、呪われてるの」
付き合って二年になる彼女の四葉に、ある日突然衝撃の告白を受ける主人公の夏樹。
四葉は幸せになると死ぬ呪いにかかっているというのです。
彼女には空想世界と現実世界をごっちゃにして語る癖があり、最初はいつものことと思って聞き流していた夏樹でしたが、なんと彼女はキスをした直後に鉄骨に串刺しになって死を遂げてしまい……?
幸せになると死ぬ呪いをかけられた少女と、その彼氏の物語。
読みながら、すれ違いながらも仲を深めていく二人の幸せを願わずにはいられなくなること間違いなしの傑作です。
ぜひ読んでみてください。最高におすすめです!
付き合って二年になる彼女の四葉に、ある日突然衝撃の告白を受ける主人公の夏樹。
四葉は幸せになると死ぬ呪いにかかっているというのです。
彼女には空想世界と現実世界をごっちゃにして語る癖があり、最初はいつものことと思って聞き流していた夏樹でしたが、なんと彼女はキスをした直後に鉄骨に串刺しになって死を遂げてしまい……?
幸せになると死ぬ呪いをかけられた少女と、その彼氏の物語。
読みながら、すれ違いながらも仲を深めていく二人の幸せを願わずにはいられなくなること間違いなしの傑作です。
ぜひ読んでみてください。最高におすすめです!
幸せを感じると死んでしまう少女、四葉。
その彼氏である主人公の夏樹は、ある日、四葉の呪いを知らされる。
信じようとしない夏樹に証拠を見せつけるように、目の前で鉄骨に串刺しにされる四葉。
「うわぁぁああぁぁああ!!!」
無残な死体を、彼は見た。悲鳴を上げ、逃げ帰った。
しかし四葉は翌日、平然と夏樹の家に現れたのだ。
──ね? 本当だったでしょう?
本作は若き二人が悩み苦しみ、真実に近づけば近づくほど、絶望と悲しみしかない現実を突きつけられる。
ゾクリとさせる作者様の描写力には、脱帽させられる事だろう。
幸せなんてない。
幸せを感じては、いけないのだから。
悲劇漂うこの作品に付けられた、ハッピーエンドのキーワード。
あなたはそれを信じて最後まで読む事ができるのか。
死という呪いを背負った、一組のカップルの物語──
互いを助けたいと願う純真な心に、あなたの胸はきっと熱くなる。
その彼氏である主人公の夏樹は、ある日、四葉の呪いを知らされる。
信じようとしない夏樹に証拠を見せつけるように、目の前で鉄骨に串刺しにされる四葉。
「うわぁぁああぁぁああ!!!」
無残な死体を、彼は見た。悲鳴を上げ、逃げ帰った。
しかし四葉は翌日、平然と夏樹の家に現れたのだ。
──ね? 本当だったでしょう?
本作は若き二人が悩み苦しみ、真実に近づけば近づくほど、絶望と悲しみしかない現実を突きつけられる。
ゾクリとさせる作者様の描写力には、脱帽させられる事だろう。
幸せなんてない。
幸せを感じては、いけないのだから。
悲劇漂うこの作品に付けられた、ハッピーエンドのキーワード。
あなたはそれを信じて最後まで読む事ができるのか。
死という呪いを背負った、一組のカップルの物語──
互いを助けたいと願う純真な心に、あなたの胸はきっと熱くなる。
物語の世界にあって、白馬の王子様は飽和状態だ。
現状に不満を持つ女の子を、颯爽と素敵な世界へ連れ去るトレードマーク。なるほど、実際それは『夢』たりえるのだろうが。
だが、この作品の主人公はそうではない。
「私、幸せになると死ぬ呪いにかかってるの」
真実を告げた『呪われ少女』を救えるだけの力も、積み重ねも、何も。彼は特別、持ち合わせてはいない。ただその少女が好きなだけの、等身大な男子高校生なのだ。
故に彼は躓くし、間違えるし、颯爽なんて言葉は似合わない。自分の感情と向き合いながら、やれることをやっていくのみ。
彼はひたすら、『現実』の中で闘っていくのである。
そんな彼の心情に共感するのは非常にたやすい。作者により計画された展開は我々の心を揺さぶり、その静動に引き込まれていく。
はてさて、不幸になりたい呪われ少女と、主人公は果たして、どのような幸福を掴むのか(文字数
現状に不満を持つ女の子を、颯爽と素敵な世界へ連れ去るトレードマーク。なるほど、実際それは『夢』たりえるのだろうが。
だが、この作品の主人公はそうではない。
「私、幸せになると死ぬ呪いにかかってるの」
真実を告げた『呪われ少女』を救えるだけの力も、積み重ねも、何も。彼は特別、持ち合わせてはいない。ただその少女が好きなだけの、等身大な男子高校生なのだ。
故に彼は躓くし、間違えるし、颯爽なんて言葉は似合わない。自分の感情と向き合いながら、やれることをやっていくのみ。
彼はひたすら、『現実』の中で闘っていくのである。
そんな彼の心情に共感するのは非常にたやすい。作者により計画された展開は我々の心を揺さぶり、その静動に引き込まれていく。
はてさて、不幸になりたい呪われ少女と、主人公は果たして、どのような幸福を掴むのか(文字数
ヒロイン立川四葉は、幸せになると死んでしまう。
この設定の時点で私はやられました。
(以下、ネタバレを含みます)
主人公の水流夏樹は、四葉の同級生であり、恋人。
つまりヒロイン四葉は、幸せに最も近い位置にいながら、幸せになると死ぬ呪いを背負っている。
それを確認させるように主人公夏樹の前で死んで見せ、翌朝になればケロッと生き返っている。
薄幸なんてもんじゃない。
もうドラマチックにならない訳がないのです。
第2話で登場した、二人の共通の友人、桜木彩乃。
この子の動向も気になるところ。
第4話で主人公とヒロインの架け橋になろうと提案するけれど、どこか主人公に惹かれていそうな感じ。
呪いだけでも面倒なのに三角関係かよ!
この三人の行方。
ヒロイン四葉の呪い。
主人公夏樹の想い。
見守っていきたい、見届けてあげたい。
そう思わせてくれる作品です。
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