イチオシレビュー一覧

思考のアウトプットが苦手で滅多に表情が変わらない魔女と、道化の仮面で本心を見せない悪魔が召喚契約を――。

作品タイトルにある通り、魔女と悪魔はお互いの考えていることが理解できないのです。
それもそのはず、理由はどうあれ、ふたりはお互いに本心をさらけ出すことをしないのですから。
結果として彼らの間に生まれるのは、一体どんな感情で、どんな関係なのでしょう。

前半を魔女視点、後半は悪魔視点で描写されるため、双方のキャラクターに感情移入してしまうこと必至。
さらに、ジレジレ、キュンキュン、一方通行、身分差といろいろな要素が詰まっていながら、笑いも忘れない軽妙な文致は読みやすく、あっという間に引き込まれます。

是非読んでほしい。
そして、寝る前にちょっとだけのつもりで読み始め、気が付いたら朝になっていた私と同じ気持ちを味わってほしい。