イチオシレビュー一覧

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ぜひご一読あれ!ぐぐっと惹きつけられます。

  • 投稿者: 路瀕存   [2011年 02月 18日 22時 07分]
手前勝手な解釈と蘊蓄垂れて恐縮ですが,好みの詩についてつらつらと。
「白い鱗と水魚の標本」の「白い友人」。なんといっても1連目の「まったくもって」が秀逸です。まず,同表現を感嘆と解釈するのが斬新!また,同表現は二行目末尾の「白さ」と呼応して,気取るふうにも,詠嘆するふうにもとれて味わい深いです。5連目の言い回しは明らかに狙いすぎ!ですが,かっこいいものはかっこいい!
「静夜に沈む夜想曲」の「砂」は,4,6連が好み。素直な表現ながら,3~4連目での青空に映える黒馬の鮮烈な画を,6連目で夢の不可解さと朧気で包んでみせたのはお見事でした。つづく「pistachio」も「flat day」も力作ですてき。
「葡萄石の結晶の欠片」の「栗色」はひとことでいうと「Kawaii」! 女性の愛くるしさとつややかな髪のようを,特徴的でこそないが,万人が共感できるオノマトペで表現していてきゅんとしました。
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