イチオシレビュー一覧

当初は異世界転生でもチートでもない今時珍しいファンタジーものとして読んでいました。
しかし読み進むにつれて、チームのキャラがどんどん掘り下げられていく。
最初は「知り合ってすぐ親密になれるわけない」だそうで、そこまで信頼しあってるわけではなかったキャラたちですが、今現在の時点ではもう彼らがダベッてるところだけで楽しい。
戦闘シーンは少ないのですが知力や機転、そして心理戦が多いです。しかし能力系バトルではありません。
単純な俺TUEEE系が好きな人には向いてないでしょう。
一応ハーレム物でもありますが、、、
個人的には皆が打ち解けてきた「1.1」以降が読んでて楽しい。

活動日誌、近況報告も一通り読みましたが、作者さんは時系列が好きで、物語のツカミもヒキもうまくないののが弱点と仰っていました。
溜めて溜めてところどころカタルシスを開放するタイプの作品ですね。
評価は満点です。

まず世界観がしっかりしてます。成人、仮成人（15歳でしたか）にならないと長い刃物の所持を禁止されていたりとか。まあ破ってもたいしたことないと言われてましたが（ナイフは街の多くの人間が所持してるそう）。
少女が大剣振り回す世界観じゃなく、大剣は大男が使います。主人公ウェインは魔法使いですが、少しは剣術、体術を知ってます。が、本職の戦士に接近されるとピンチになるし（実際2回死にかけてる）、まだまだ成長しようという意気込みが良い。
ウェイン、キスできて良かったね。

ファンタジーとして、主人公の魔法使いウェインがまずリアル感あります。まだ成人してないので、期待による知名度はあっても実績がない。そのせいか友人以外には常に敬語。
彼がレーンと戦い、出会えたのは幸運だったでしょう。ウェインの経験のなさや体力面での不安は、レーンがいることで見事にカバーされてます。
明るく長身で美形のレーンはモテモテのようですが、ここらへん、主人公第一主義の人には向いてないところかも。
ただウェインも結構なハーレム状態ですけどね。
さて「リアル感」ですが、レーンが後衛の魔法使いたちに求めたのが逃げる足と体力。運動音痴のエルまで走りこませ、食べさせ、鍛えます。魔法使いたちに、肉体訓練を施す物語は初めて見ました。
終わったのが当初の構想の半分くらい、だそうで。続きが読みたいですね。